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Vol.10上級者への道 両手打ち編

目標とサナギの技術 ボールをよく引きつけて叩く

目標であり、前提でもある

ボールをよく引きつけて、コンパクトかつ鋭いスウィングで叩くというのは、両手打ちの第一の目標であり、同時に前提の技術でもある。これができなければ上級者の両手打ちとは言えないし、この打ち方がその他のさまざまなショットのベースにもなる(次ページ参照)。したがって、初中級段階では、これを身につけることを最大の目標にしてほしい。

サナギの段階=ゆっくり正しくスウィングできるようになる

この目標に対するサナギの段階では、「ゆっくり正しくスウィングできるようになる」ことが大切になる。初めから速く振ろうとすると、逆に良いスウィングが身につきにくいので、まずはゆっくりでもいいから正確なスウィングでコントロール良く打てるようになることが重要なのだ。スウィング・スピードは、後から(コントロールに自信がついてきたら)少しずつ上げていけば良い。そうすれば自然にボールの引きつけも良くなる。まさに「急がば回れ」の精神だと言える。

技術的には、ある程度ボールを「運ぶ」ようなイメージで、ボールを狙ったところに落とせる感覚を身につけることが課題になる。そのためには、練習法@のような練習からスタートし、自信がついてきたらAのような練習で徐々にテンポを上げていけば良い。

その段階でなかなか鋭く振れないという場合は、意識して左手の力を多く使うようにしてみよう。また、その他にも引きつけて叩くためのポイントはいくつかあるので、連続写真の解説も参考にしながら良いイメージを作っていってほしい。


まずは正しいスウィングでコントロール重視 サナギの技術では、「ゆっくり正しくスウィングできるようになる」ことが課題になる。最初から鋭く振ろうとすると、×のようなでたらめなスウィングになりやすいからだ。本当にうまい人は、強くも弱くも自由に打てるが、そうなるためには、初めは弱く正確に打てることが大切なのだ。

練習法@:カゴに入れる練習
練習法@:カゴに入れる練習
的に直接当てるよりも、「カゴの中に落とす」という狙い方のほうが、ボールコントロールを良くするのには効果的だ。最初は図よりも近い距離で練習し、徐々に距離を長くしていけば良い。また慣れてきたら、少し当たりを強めにして、トップスピンでボールを落とすようにしていきたい。その中で正確で安定したコントロールが身につけば、自然に正しいスウィングも身についてくるはずだ。

練習法A:テンポアップのための2対2
練習法A:テンポアップのための2対2 第2段階では、近い距離での2対2(または1対1)のボレー対ストロークでテンポアップを図ろう(2対2のほうが互いに攻撃的に打てるので練習効果は高い)。ストローク側は、時間的な余裕がない中でもコントロールを意識して打つことで、スウィングをコンパクトにしていくことができる。逆にコントロールが悪い状態で練習を続けるとスウィングがおかしくなってしまうので、その場合はテンポを落とすようにしよう。

鋭く振れない人は左手の力を意識してみよう スウィングを速くしようとしても、なかなか鋭く振れないという人は、意識して左手の力を多く使ってみよう(右利きの場合)。両手打ちでは左手の力を有効に使うことが重要だが、人によっては利き腕ではない分、力の配分が少なくなりがちだからだ。イメージとしては、右手で引っ張るのではなく、左手で押すという感覚で打ってみよう。

【目標】J.C.フェレーロのボールをよく引きつけたハードヒット
ボールをよく引きつけて強打したプロらしい両手打ちバックの例。スウィングの始動からインパクトまで2コマしかなく、スウィングのコンパクトさや鋭さがよくわかる。身体はフォアほど大きく回転させず、打点も後ろめだが(右肩の位置に近い)、両手の力を使った加速力によって威力は十分だ。
J.C.フェレロのボールをよく引きつけたハードヒット
【目標】J.カプリアティのボールをよく引きつけたハードヒット
こちらも引きつけの良い強打の例。このような短いスウィングの強打の場合、腕をある程度硬くして(力を緩めず)、「硬いムチを振るイメージ」で短く鋭く振ろう。また、身体の軸の傾きを変えずに打つことも大切だ(トップスピンをかけるために後ろに反って打つ必要はない)
J.カプリアティのボールをよく引きつけたハードヒット


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(テニスジャーナル 2003年9月号)
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