男子プロテニス協会のATP公式サイトは12日、13日に開幕する男子テニスのツアー最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)に出場する世界ランク2位の
R・ナダル(スペイン)のインタビューが掲載され、今年夏に負った腹部の負傷からの復帰や同大会初制覇に向けた意気込みが語られた。
>>ATPファイナルズ 組合せ・結果<<Nitto ATPファイナルズは年間の獲得ポイント上位8名のみが出場できる大会。昨年は第3シードの
A・ズベレフ(ドイツ)が第2シードの
D・メドベージェフを6-4, 6-4のストレートで破り、2018年以来3年ぶり2度目の優勝を飾った。
今年は世界ランク1位の
C・アルカラス(スペイン)が左わき腹の負傷により欠場することを前週に発表し、代わりに
T・フリッツ(アメリカ)が繰り上がりで出場となった。出場選手の中で優勝経験があるのは、過去5度優勝の
N・ジョコビッチ(セルビア)、過去1度優勝の
S・チチパス(ギリシャ)とメドベージェフの計3名。ナダルは2010年と2011年の準優勝が最高成績となっている。
36歳のナダルは今季全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)と全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)でタイトルを獲得。しかし、ウインブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で準決勝まで駒を進めたものの腹部の負傷により棄権すると、シーズン後半はほとんどプレーできずにここまで進んできた。
11月のロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)では初戦で
T・ポール(アメリカ)に屈するなど本調子ではないなか今大会を迎える。
「(パリで負けてから)トレーニングもできたし、いいプレーができることに興奮しているんだ。もし、自分が来た目的のために戦うチャンスがないと思っていたら、ここにはいない。僕にはチャンスがあると思うんだ」
「この5カ月間、ほとんどプレーしていないことは明らかだ。残念ながら、ウィンブルドンでの負傷があって、そこからほとんどプレーしていない。僕にとってはタイトルよりも、1年を戦って終えることが重要なんだ。わからないものだ。スポーツの世界では物事が劇的に変化することがよくある。僕は良いプレーをしているが、ここでは最高の選手と対戦する。ミスは許されないから、自信と勝利を持って臨む方が良いだろう」
「けがから復帰して、最初から強い選手と対戦するのは嫌だね。体力的に問題なければグランドスラムで復帰した方がいいくらいだよ。四大大会では、よほど運が悪くなければドローにもっと余裕があるんだ。でも、今も気分はいいし、楽しみだよ」
大会初制覇を狙うナダル。同大会ではこれまでも出場してきたものの、負傷やコンディションの影響で満足のいく結果を出せていないことを明かした。
「僕は十分な力を発揮できていない。それがスポーツの現実なんだ。僕は17回も出場権を獲得しているけど、その17回はすべて競争力がなかった。何回、本当にチャンスがある大会に出場できていたかわからないよ。室内(ハードコート)では、ベストなプレーヤーではなかった。歴史的に見ても、それは僕にとって最悪のサーフェスだね。緊張の問題ではない。単にこの時期、このような状況で、このトーナメントに勝つだけの力がなかっただけなんだ」
今大会は4名ずつに分かれて行われる予選ラウンドロビン(総当たり戦)で上位2名ずつが準決勝に進出。勝ち上がった4名によるトーナメント戦でタイトルが争われる。10日に発表された予選ラウンドロビンの組み合わせは以下の通り。
【グリーングループ】
R・ナダル
C・ルード(ノルウェー)F・オジェ アリアシム(カナダ)T・フリッツ
【レッドグループ】
S・チチパス
D・メドベージェフ
A・ルブレフN・ジョコビッチ
ナダルは第1戦でフリッツと顔を合わせる。
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