男子プロテニス協会のATP公式サイトスペイン語版は9日、元世界ランク3位の
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)の約2年8カ月ぶりの復帰戦後のコメントを掲載。試合を戦ったあとの感情や今後の現役生活について語っている。
>>西岡らダラス・オープン組み合わせ<<>>西岡 良仁vsマナリノ 1ポイント速報<<2009年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)王者であるデル=ポトロは、2019年6月に右ひざを負傷しツアーを離脱。当時は世界ランク12位だったものの、現在は同753位にまでランクを落としている。
そして、33歳となった現在、アルゼンチン・オープン(アルゼンチン/ブエノスアイレス、レッドクレー、 ATP250)にワイルドカード(主催者推薦)で出場。8日に行われた1回戦では
F・デルボニス(アルゼンチン)に1-6,3-6のストレートで敗れ、白星とはならなかった。試合終盤には涙を流すなど、会場は大きな歓声と感動で包まれた。
試合後の会見でデル=ポトロは「『感情』という点だけで言えば想像していたものをすべて超えていたと思う。テニスも試合もそれには及ばなかった。数週間前に思っていたこと、みんなとの再会や試合後の挨拶などすべて想像より上回っていたのが正直なところだ」と明かした。
「ここでプレーするために3カ月間、多くの努力をしてきた。プレーするか、やめるか、すべてにストップをかけるか。ひざで苦しんだことやここ(ひざ)が生涯にわたって僕のために働いてくれるか決断しなければならなかった。プレーが終わったから今はまた改善に向かっている。でも、苦しみ過ぎて生活が辛いから早く良くならないとね」
「(試合では)想像以上に走った。コンディションはスローで、とても重かった。それは僕のプレースタイル的にあまり良いことではない。これからは、痛みのない生活を優先していこうと思う」
そして、試合後にはコート脇で待機していた母親と抱擁を交わした。このことについてもデル=ポトロは思いを明かしている。
「初めて僕の試合を見ていた母に会ったよ。父が亡くなっているから2人で見てくれた試合はない。でも、2人ともフェデラーやナダル、ジョコビッチと対戦する姿を見てくれるんじゃないかと錯覚していた。今日は母も来てくれて、僕らとって何か特別なものになった。とても感慨深かったよ」
最後にデル=ポトロは、コートで応援を続けていた観客について感謝を述べた。
「僕がコートで見たことは、このステージを終えるために逃すことのできない最高の褒美。ここで1試合、自分が体験できたことはとても幸せなことだ。そんなことをコート上で経験することは、なかなかできることではない」
「今のところ僕はとても落ち着いている。今後数年間、テニスという日常がなければ生きていくのは簡単ではないだろうけど、これからは他のことを学ばなければならない。人生は続いていくから、他のことを楽しむためにも足をしっかり治しておかなければならない」
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