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女子テニスツアーのクレムリン・カップ女子（ロシア/モスクワ、賞金総額１００万ドル、ハード）は１９日、シングルス１回戦残り１０試合が行われ、第３シードのＮ・リー（中国）と第５シードのＦ・ペネッタ（イタリア）が敗れる波乱が起きた。その波乱を演じたのはＡ・チャクエタゼ（ロシア）とＥ・ヴェスニナ（ロシア）の地元勢で、チャクエタゼはリーを6-4, 6-2で、ヴェスニナはペネッタを6-4, 2-6, 6-2で下す金星を飾った。

世界ランク６８位のチャクエタゼは同１１位のリーをわずか７８分で一蹴するなど、元世界ランク５位の実力を発揮し、詰めかけた地元ファンを大いに沸かせた。

「彼女（リー）は世界のトップ選手の一人だし、とても厳しい相手。その彼女に勝利できたことは素晴らしいこと。誰も自分が勝つとは思っていなかったと思うけど、自分自身を常に信じてプレーをしていたの。こんな大勢の地元ファンの中で勝つことができて、本当に嬉しい。」とチャクエタゼは喜びを表していた。

２週間前の北京大会でベスト４入りしていたリーは「いったい何が起きたのか分からない。コートでは自分のプレーができなくて、常に彼女に主導権を握られてしまった。今日の負けの説明が見つからないの。」と肩を落としていた。Ｓ・ウィリアムズ（アメリカ）がツアー最終戦への欠場を表明したため、彼女に代わる１枠を争っているリーだったが、その切符の行方は他の選手の結果次第となった。

同じく勝利を飾った同５５位のヴェスニナは、同２３位のペネッタを２時間６分のフルセットで下した。「勝てて嬉しいし、今日は他のロシア人選手も勝利を飾れて良かった。昨日はロシア人選手が勝利を上げられなかったから。この大会は地元開催だから常に特別なもの。それにシーズン最後の試合だから、全力を尽くして良い結果を出したい。」とヴェスニナは今大会への思いを語った。

チェクエタゼはＫ・ザコパロバ（チェコ共和国）を3-6, 6-3, 7-5の逆転で下した予選勝者のＭ・コリツェワ（ウクライナ）と、ヴェスニナはＥ・マカロバ（ロシア）を7-5, 6-0で倒したＶ・ドゥシェヴィナ（ロシア）とそれぞれ２回戦で対戦する。

その他の試合結果は以下の通り。

Ｍ・キリレンコ（ロシア） (6) ○-× Ａ・ドゥルゲル（ルーマニア）, 6-2, 6-2
Ａ・クレイバノワ（ロシア） (7) ○-× Ｌ・サファロバ（チェコ共和国）, 6-2, 6-7 (4-7), 7-6 (7-1)
Ａ・ペトコビッチ（ドイツ） ○-× Ｏ・ゴヴォルツォバ（ベラルーシ）, 0-6, 7-5, 6-0
Ｓ・エラーニ（イタリア） ○-× Ｏ・サウチュック（ウクライナ）, 6-3, 6-4
Ｚ・ディヤス ○-× Ｇ・ドゥルコ（アルゼンチン）, 6-3, 6-7 (1-7), 7-6 (7-5)
Ｔ・ピロンコバ（ブルガリア） ○-× Ｋ・ペルバク（ロシア）, 6-1, 3-6, 6-2

今大会は上位２シード選手が１回戦を免除されており、２回戦からの登場となっている。第１シードはすでに最終戦への出場を決めたＪ・ヤンコビッチ（セルビア）で、第２シードが残る１枠を争っているＶ・アザレンカ（ベラルーシ）となっている。

今大会の優勝賞金は１５万７４２７ドル。