男子テニスの木下グループ ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2024(日本/東京、ハード、ATP500)は28日、シングルス2回戦が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界ランク200位の
錦織圭が同29位の
J・トンプソン(オーストラリア)を6-2, 6-3のストレートで破り、2018年以来6年ぶり6度目のベスト8進出を果たした。試合後の会見では好調のプレーを振り返り「変な言い方にはなりますけど、これが自分なんだなっていう潜在能力はまだあるんだなと思います」と語っている。
>>【動画】錦織 圭 ジャパンオープンベスト8入りの瞬間<<>>錦織 ジャパンOP準々決勝 1ポイント速報<<>>錦織らジャパンOP組合せ<<>>テニス365ライター募集<<34歳で元世界ランク4位の錦織が同大会に出場するのは2018年以来6年ぶり。2012年と2014年には優勝を飾っており、最後の出場となった2018年は準優勝している。
今大会は1回戦で、プロテクトランキング(負傷などによる長期離脱選手の救済措置)で出場した同212位の
M・チリッチ(クロアチア)を6-4, 3-6, 6-3のフルセットで撃破し初戦を突破。一方のトンプソンは第3シードの
C・ルード(ノルウェー)をストレートで下しての勝ち上がりとなった。
両者は4度目の顔合わせで錦織の2勝1敗。直近では昨年7月のアトランタ・オープン(アメリカ/アトランタ、ハード、ATP250)1回戦で対戦し、そのときは錦織が勝利した。
ジャパン・オープン2回戦、満員の観客で埋められた有明コロシアムのデイセッションに登場した錦織は序盤からペースを掴むと、第3・第5ゲームでたて続けにブレークに成功。フォアハンドのダウンザラインでウィナーを決めるなど主導権を握りトンプソンにブレークを許すことなく第1セットを先取した。錦織はこのセット、サービスゲームでわずか3ポイントしか落とさない完璧なプレーを見せている。
第2セット、勢いに乗る錦織は第3ゲームでワンチャンスをものにしてブレークを奪うも、第4ゲームでブレークバックを許す。それでもこの日の錦織はストローク戦でトンプソンを翻弄し、直後の第5ゲームでリードを奪うブレークに成功。その後はホームの声援を背に受けた錦織が挽回させることなく勝利した。
試合後の会見で錦織は「今日はフォアもバックも(1回戦より)格段に良かったです。サーブは正直1回戦の方が良かったですけど、それでも十分に良かったです。今日は攻めないといけないと思っていました。(初戦の)チリッチみたいにどんどん打ってくる選手ではなく、しっかりラリーしちゃうとあっちに分があるので『しっかり攻めないと』と思いながらプレーしていました。それがきっかけとなって良いプレーが出始めたのかなと思います」とコメント。
「相手(トンプソン)の気持ちこそなかなか分からないですけど、ここ何試合かはけっこう前に入ってきたり、もうちょっと強い気はしていました。強いっていうのはしぶとさと、攻撃力も増していたかなと思っていましたが、それが今日はなかったかなと。なるべく彼の良いプレーを出させないようにしたつもりではあったので、良いところが出る前に終わってしまったのか、僕が強すぎたのか(笑)。そこは難しいですね、相手がどういうプレーをしようとしていたのか。1回戦を見ても『やっぱりジョーダン強いな』って感じたので、正直もうちょっと身構えていました」
また、今日の自身のプレーに関しては「今日は若干僕のイメージを超えていたので『これ入るんだ』みたいなものがけっこうありました。変な言い方にはなりますけど、これが自分なんだなっていう潜在能力はまだあるんだなって(笑)。急にそれが出るタイミングがあるんですけど、それが今日なんだなって。自分も予想もしていないときに出てきたりします。練習とか寝起きとかもフレッシュじゃないなっていうときでも、試合に入るとっていうのがあります。ただ、これが1試合だけでは意味無いので、続けばいいなと思います」と語った。
準々決勝では第6シードの
H・ルーネ(デンマーク)と世界ランク59位の
西岡良仁のどちらかと対戦する。
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