国際オリンピック委員会(IOC)は8日、ウクライナへの軍事侵攻を理由に2024年のパリオリンピックへの参加が保留されていたロシアとベラルーシの選手について“個人の中立選手(AIN)”を条件に参加を認めると発表した。
2022年2月から隣国ロシアの侵攻を受けるウクライナ。テニス界にもこの影響は及んでおり、昨年のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)では「このような不当かつ前例のない軍事的侵略の状況下で、ロシア政権がロシアやベラルーシの選手の参加によって、何らかの利益を得ることは容認できない。したがって、私たちは遺憾の意を表明し、ロシアとベラルーシの選手が2022年の同大会にエントリーすることを拒否する」と大会側から公式発表され、異例のポイント付与なしでの開催となった。
それでもここ1年は制限が緩和され、今年に入りウィンブルドンもロシアおよびベラルーシ国籍の選手のエントリーを中立的な立場で適切な条件を満たしたうえで受け入れると発表。来年に控えたパリオリンピックについてもIOCで議論が重ねられ今回の結論に至ったようだ。
IOCは、パリオリンピックでロシア、ベラルーシの国歌や国旗の使用を禁じると共に、積極的に侵攻を支持する選手、軍や治安当局の所属選手も対象外とすることを併せて発表している。
テニス界に限ると男子テニスで世界ランク3位の
D・メドベージェフや同5位の
A・ルブレフ、同15位の
K・ハチャノフ、女子テニスで同2位の
A・サバレンカや同16位の
L・サムソノヴァ、同18位の
D・カサトキナらに出場の可能性が浮上することとなる。
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