男子テニスの最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)は大会初日の12日、シングルスグリーングループの第1戦が行われ、第6シードの
S・チチパス(ギリシャ)は第4シードの
J・シナー(イタリア)に4-6, 4-6のストレートで敗れ、初戦を白星で飾ることはできなかった。
>>ジョコ、アルカラスら最終戦の組合せ<<Nitto ATPファイナルズはシーズンの獲得ポイント上位8選手のみが出場できる大会で、2009年から2020年まではロンドンのO2アリーナで、2021年以降はトリノのパラ・アルピツアーで熱戦が繰り広げられている。
8選手が4人ずつ2グループに分かれてラウンドロビン方式で争われる同大会。勝ち上がりによってはラウンドロビンで1度敗れた選手も優勝の可能性もあるほか、ラウンドロビンで戦ったカードが決勝で対戦することもあり、普段のツアー大会とは異なったレギュレーションとなる。
5年連続5度目の出場で、初出場となった2019年には
D・メドベージェフや
A・ズベレフ(ドイツ)、
R・フェデラー(スイス)、
D・ティーム(オーストリア)らを破り優勝を果たしている25歳のチチパス。今大会は開幕前の練習で2日間連続でトレーニングメニューを消化しきれずにコートを後にしていたチチパスはひじに不安を抱えるなか初戦を迎えた。
この試合、チチパスは地元イタリアファンの声援を受けるシナーに9本のサービスエースを決められるなど1度もブレークチャンスを作れず苦戦。サービスゲームではひじの不安を感じさせず6本のエースを決めたものの、各セット1度ずつブレークを許し、1時間25分で力尽きた。
試合後の会見でチチパスは1戦目で敗れてもラウンドロビン突破の可能性、そして優勝の可能性が残されていることを強調した。
「Nitto ATPファイナルズのいいところだ。本当に終わるまでまだ終わらない。いいフォーマットだよ。僕らのツアーはノックアウトラウンドが基本で、どの大会でもチャンスは1回だけだからね」
「速いサーフェスでのプレーは、数年前よりずっと楽しくなったよ。僕のテニスは遅いサーフェスよりも速いサーフェスに合っていると思う。僕はビッグショットを放つタイプだからね。僕にとってこの大会は、より大きなリスクを通して自分のプレーを成長させる機会でもあるんだ。いいね。素晴らしい大会だし、ここでいい成績を残したいんだ」
また、チチパスはこの試合のリターンゲームでわずか10ポイントしか奪えなかったことについて、シナーのサービスを称賛した。
「彼(シナー)は間違いなくサーブを向上させているし、今日のコートでもそれを見せてくれたよ。僕にできることはあまりなかった。時々、当てようとしたよ。でも、彼は本当にライン際やコーナーにサーブを打つんだ。僕はスーパーヒーローじゃない。ベストは尽くしたけど、彼の方が質の高い試合をしていたんだ」
同日にはグリーングループのもう1試合も行われ、大会7度目の優勝を狙う第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードの
H・ルーネ(デンマーク)を7-6 (7-4), 6-7 (1-7), 6-3のフルセットで下し勝利している。
<Nitto ATPファイナルズの組合せ>
【グリーングループ】
N・ジョコビッチ:1勝0敗
J・シナー:1勝0敗
S・チチパス:0勝1敗
H・ルーネ:0勝1敗
【レッドグループ】
C・アルカラス(スペイン)D・メドベージェフ
A・ルブレフA・ズベレフ
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