テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は9日、女子シングルス4回戦が行われ、第19シードの
V・アザレンカはワイルドカード(主催者推薦)で出場する世界ランク76位の
E・スイトリナ(ウクライナ)に6-2, 4-6, 6-7 (9-11)の逆転で敗れ、2015年以来8年ぶり3度目のベスト8進出とはならなかった。試合終了後、ロシア・ベラルーシ選手との握手はしないことを公言しているスイトリナを尊重し、握手に行かなかったアザレンカに対して観客はブーイングを起こした。
>>【動画】アザレンカがスイトリナを尊重、試合終了後は握手に行かず<<>>錦織 シカゴCH初戦 1ポイント速報<<世界ランク20位、ベラルーシ出身の33歳アザレンカは今季、1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)では4強入り。しかし、その後は調子が上がらず、2回戦・3回戦敗退が続いた。
2021年以来2年ぶり15度目のウィンブルドン出場となった今大会、1回戦で世界ランク106位の
ユアン・ユエ(中国)、2回戦で同80位のV・ポドルスカ、3回戦で第11シードの
D・カサトキナを下し、16強入りを決めた。
4回戦の第1セット、アザレンカは2度のブレークに成功し先行する。第2セット、開始からブレークを奪うもスイトリナに反撃を許し1セットオールに追いつかれる。迎えたファイナルセット、互いに1度ずつブレークを奪いタイブレークに突入。一進一退の攻防となるもスイトリナに2本目のマッチポイントをものにされ、2時間46分の激闘の末に力尽きた。
試合終了後、アザレンカはスイトリナと握手は行わず、代わりにアイコンタクトを行ったが観客はブーイング。会見で、そのことについて聞かれたアザレンカは次のようにコメントした。
「ここ1年半くらい、一貫しているような気がする。何も悪いことはしていないのに、時々異なる扱いを受け続けている。観衆については何と言えばいいの? 何も言うことはない。彼女(スイトリナ)はロシアやベラルーシの選手たちと握手をしたくないの。だから、私は彼女の決断を尊重した。どうすればよかったんだろう?待っていればよかったの?」
「でも、握手についてのこの話は人生を変えるものではない。だから、あなたたちがその話を続けたいなら、それを持ち出したいなら、大騒ぎをしたいなら、見出しでも何でも続けてくれて構わない。私は素晴らしい試合だと思った。もし人々が握手や観衆による最後のブーイングだけに注目するなら、それは残念なこと。結局はそういうことなのだろう。これはテニスの試合。誰もここで人生を変えようとはしていない。私たちはテニスをしている。やるべきことをやっている。それだけよ」
勝利したスイトリナは準々決勝で第1シードの
I・シフィオンテク(ポーランド)と対戦する。シフィオンテクは4回戦で第14シードの
B・ベンチッチ(スイス)を6-7 (4-7), 7-6 (7-2), 6-3の逆転で下しての勝ち上がり。
同日には第4シードの
J・ペグラ(アメリカ)と世界ランク42位の
M・ボンドロウソワ(チェコ)が8強、同102位の
M・アンドレーワが16強に駒を進めている。
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