テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は10日、女子シングルス決勝が行われ、第1シードの
I・シフィオンテク(ポーランド)が第5シードの
O・ジャバー(チュニジア)を6-2,7-6 (7-5)のストレートで破って大会初優勝を成し遂げるとともに、四大大会3勝目を達成した。また、ポーランド人女性選手として初の全米オープン制覇となった。試合後の会見では「今日は本当にいいプレーができたと思う」と喜びを語った。
>>アルカラスvsルード 1ポイント速報<<決勝戦、序盤から主導権を握ったシフィオンテクは3ゲームを連取。第1セットではファーストサービスの入る確率が90パーセントを記録するなど最後まで流れを渡すことなく先行する。
第2セットでも先にブレークしたシフィオンテクだが、その後はブレークを奪い合う激しい展開に。タイブレークでもミニブレークの応酬となるが、最後はジャバーを振り切り、1時間50分で勝利。マッチポイントを終えたシフィオンテクはその場で横になり喜びを表現した。
試合後の会見で21歳のシフィオンテクは「一言で表すのは難しい。でも、自分自身をとても誇りに思っている。なぜなら、簡単な試合ではなかったから。序盤は圧倒していたけど、タイトな展開になることはわかっていたし、オンス(ジャバー)が私のどんなミスも利用してくることもわかっていた。私は後退したくなかったの。第2セットではフィジカルなプレーが多くなってしまったけど、自分のエネルギーレベルを少し上げることができたから必要な場面で正確にフィニッシュすることができた。今日は本当にいいプレーができたと思う」と振り返った。
「最も誇りに思うのは、精神的に大事な場面で崩れることがないこと。試合が終わった後、たとえ負けても自分は100パーセントやっているんだと思えているから悔いが残らないの。テニスの面では、以前よりずっと解決策や選択肢が増えたと自負してはいるけど、そうね、精神的にもそれは言えると思う。このスキルをうまく活用できている。コート上でアイデアが浮かばない、試合を良くするために変えられることがない、ということがどういうことなのかよくわかっているから、それは本当に誇りに思っている」
マッチポイントのあと、コートに横たわった瞬間のことについては「最後のポイントの後、横になっているとき、ファイナルセットまで行かなかったことにちょっとほっとしたの。体にもこたえるしね。第2セットで終わってほっとした。いろいろな感情が入り混じっているから、ちょっと横にならないといけなかった。そんなに泣き出すこともなかったから、大丈夫そうでよかった。完璧ではないけどね」と明かした。
シフィオンテクにとって今回の優勝は2020年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)と今年6月の全仏オープンに続く3度目となるグランドスラム制覇。
敗れた28歳のジャバーは7月のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)から四大大会2大会連続の準優勝。アフリカ人女性選手で初のグランドスラム制覇を狙っていたが、今大会も決勝で阻まれることになった。
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