テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は15日、男子シングルス決勝が行われ、第12シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードの
K・アンダーソン(南アフリカ)を6-2, 6-2, 7-6 (7-3)のストレートで下して2015年以来3年ぶり4度目の優勝を果たし、賞金225万ポンド(約3億3,400万円)を獲得した。
>>ウィンブルドン対戦表<<決勝戦、第1・第2セットを連取したジョコビッチは、第3セットに入ると本来の力を発揮したアンダーソンに苦戦。5本のセットポイントを握られるピンチを迎えたが、フォアハンドのウィナーを決めるなどで切り抜けた。タイブレークでは最後アンダーソンのリターンがネットにかかり、2時間19分で栄冠を手にした。
右肘のけがから復帰後、かつての力を取り戻せなかった元世界ランク1位のジョコビッチは早期敗退が続くなど屈辱を味わってきた。
しかし、今大会では第24シードの
錦織圭との準々決勝、第2シードの
R・ナダル(スペイン)との準決勝でブレークチャンスを握られた時こそ、高い集中力と攻撃的なテニスで何度のピンチを乗り越えてきた。
決勝後の会見で、ジョコビッチは「とても長い道のりだった。練習を再開し、全豪オープンを戦ったけど、(右肘に)痛みがある中でのプレーだった。手術することは仕方なかった。コートへ戻るのが早すぎて、試合をする準備はできていなかった。インディアンウェルズとマイアミはよくなかった。どこを目標にして復帰すればよいか選べなかった。ウィンブルドンは自分にとっても他の選手にとっても特別。7歳の頃から、ここで優勝するのを夢見ていた」と語った。
「2011年に初めてウィンブルドンで優勝して世界ランク1位になった時、夢が現実になった。これまでの3回の優勝と今回を比べるのは本当に難しい。選ぶとするなら、初めてのものと今年の優勝。今年は息子が優勝セレモニーに来てくれたから特別なものになった」
この日の優勝により16日に発表される世界ランキングで10位へ浮上することが確定したジョコビッチは「どれほど辛抱しなければいけないか学んだ。インディアンウェルズやマイアミの時は違和感や痛みを感じながらプレーしていた。誰もが反対していたけど先へ進み続け、自分が責任をとっていた」と振り返った。
「ウィンブルドンでこのレベルまで戻れるとは思ってはいなかった。同時に、自分自身の能力を常に信じ、自分が持っているテニスのレベルを信じている自分もいた。どんな大会でも、トロフィーを掲げられるチャンスがあると信じている。手術後の数カ月は期待値が高すぎて、なぜ元のレベルでプレーできないのか分からず自分自身に反抗していた。今は簡単に話せる。それを突破してきた。そばにいて信じてくれた人たちへ感謝したい」
「この数大会でできたテニスにはうれしくも思うし、満足もしている。この優勝は、かなりの自信につながったし、どんなことが起きても土台になるはず。将来が本当に見えない。何が起きるか分からない。でもハードコートでもプレーしたい。全米オープンはこれまでも成功をおさめた大会。去年はけがで出場できなかった。あの場所へ戻って最高のテニスをして、どんな結果がでるか楽しみにしている」
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