テニスで今シーズン2大会目のグランドスラム・全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)が5月28日から開幕。クレーコートシーズンを締めくくる熱い戦いが始まる。
日本のエース・
錦織圭は今季、開幕戦のブリスベン国際(オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)で準優勝を飾る好スタートを切った。続く全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)ではベスト16に終わったものの、4回戦では今季絶好調の
R・フェデラー(スイス)と激闘を演じた。
世界ランク9位の錦織圭(画像提供:WOWOW)
その後、クレーコートでの活躍を視野に入れ、4連覇を果たしたメンフィス・オープン(アメリカ/メンフィス、ハード、ATP250)の出場をキャンセルし、今年から戦いの地を南米に移した。
2月に行われたアルゼンチン・オープン(アルゼンチン/ブエノスアイレス、レッドクレー、ATP250)では準優勝を果たしたものの、翌週のリオ・オープン(ブラジル/リオデジャネイロ、レッドクレー、ATP500)はまさかの初戦敗退。
3月のマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)4回戦で左膝を負傷し、準々決勝では痛めていた右手首が影響して万全の状態で戦うことが出来なかった。
その後、出場予定だったバルセロナ・オープン(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)を右手首の負傷を理由に欠場。マイアミ・オープン以降はツアーに出場しておらず、5月のムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)で約1カ月ぶりに復帰した。
例年と異なるツアースケジュールに変更し、クレーコートへ向けて準備を進めてきた錦織。赤土のコートで、再起を狙う。
また、全仏オープンの大本命は、「クレーキング」の異名を持つ
R・ナダル(スペイン)。
今季すでにツアー3勝をあげており、いずれもクレーコートでのタイトル。
今シーズンは現時点で8大会に出場し、1月のブリスベン国際(オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)と3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)を除く、全ての大会で決勝へ進出するなど、怪我から完全復活を果たした。
マレー、ジョコビッチ、ワウリンカ(画像提供:tennis365.net)
2014年の全仏オープンで前人未到の5連覇と9度目の優勝という大記録を打ち立てたナダルは、最大のライバルであるR・フェデラーが不在の中、今大会で大会10度目のタイトルを狙う。
また、その他にも世界ランク1位の
A・マレー(英国)や同3位の
S・ワウリンカ(スイス)、昨年初優勝を果たした
N・ジョコビッチ(セルビア)らトップ選手にも注目が集まる。
世界ランク4位のラファエル・ナダル(画像提供:tennis365.net)
世界ランク2位のジョコビッチは、昨年のタイトル獲得で生涯グランドスラム(全豪・全仏・全英・全米の四大大会で優勝)を達成。しかし、今年は思うような結果を残せておらず、5月5日にはコーチらチームメンバーと決別。全仏オープンからは元世界ランク1位の
A・アガシ(アメリカ)とツアーをまわる。
また、注目の若手選手は5月に開催されたBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)でジョコビッチを破りマスターズ初優勝を果たした20歳の
A・ズベレフ(ドイツ)と、4月のバルセロナ・オープン、5月のムチュア・マドリッド・オープンで準優勝した23歳のD・ティエム。
ティエム、ズベレフ(画像提供:tennis365.net)
共にクレーコートシーズンで好成績をおさめており、ツアー最終戦のATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)の出場をかけた「RACE TO LONDON」(最終戦出場ランキング)では、ティエムが3位、ズベレフが4位(5月22日発表)と、錦織の14位を上回っている。
さらに、ティエムはバルセロナ・オープン準決勝で世界ランク1位のA・マレーに勝利しており、若手の最注目選手となっている。
また、女子は全仏オープンで3度の優勝を誇る世界ランク2位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)が、妊娠のため今年は欠場を発表。
セリーナが不在の中、世界ランク2位の
A・ケルバー(ドイツ)、昨年の全仏オープンでグランドスラム初のタイトルを獲得した
G・ムグルサ(スペイン)、さらに日本勢からは昨年3回戦進出を果たした
大坂なおみ、
土居美咲らがビッグトーナメントで上位進出を狙う。
大坂なおみ(画像提供:tennis365.net)
番狂わせの多い全仏でよく耳にする「赤土の魔物」。今年はどんなドラマがあるのか、注目したい。
(※世界ランキングは5月22日時点)
■WOWOW番組情報■全仏オープンテニス2017
2017年5月28日(日)~6月11日(日)連日生中継※大会第1日無料放送
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