テニスの全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)は29日、男子シングルス決勝戦が行われ、第17シードの
R・フェデラー(スイス)が第9シードの
R・ナダル(スペイン)との死闘を6-4, 3-6, 6-1, 3-6, 6-3のフルセットで制し、7年ぶり5度目の優勝を果たした。四大大会では2012年のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)以来 約5年ぶり、さらに歴代最多優勝数を更新する18勝目をあげた。
>>全豪OP 対戦表<<通算35度目の対戦と今回の決勝戦、第1ゲームから白熱した展開が繰り広げられる中、フェデラーが第7ゲームでブレークに成功。最後はワイドのサービスエースを決めて第1セットを先取。しかし、第2セットではナダルに4ゲーム連取を許してセットカウント1-1となる。
第3セットでは、第1ゲームからナダルに3度のブレークチャンスを与えるが、いずれも強烈なサービスエースでしのいでサービスキープすると、流れを掴んで3ゲーム連取に成功。トータルで18本ものウィナーを決めてこのセットを取り、優勝へ王手をかける。
しかし、第4セットでは第3ゲームでナダルにブレークを許すと、その後ナダルのサービスゲームを破れず、勝敗はファイナルセットへ。
ファイナルセット、フェデラーは第1ゲームでナダルにブレークを許すも、第6ゲームでブレークバックに成功。その後は第8ゲームでさらにリードしたフェデラーが世紀の一戦に終止符を打った。
全豪オープンの決勝の舞台で両者が顔を合わせるのは、今回が2度目。2009年の同大会決勝で初めて対戦した時は、激闘の末に7-5, 3-6, 7-6 (7-3), 3-6, 6-2のフルセットでナダルが勝利していた。
30日に発表の世界ランキングでフェデラーは10位へ浮上し、トップ10返り咲くことが決まっている。
2012年のウィンブルドン以降、グランドスラムのタイトルから遠ざかっていた35歳のフェデラーは昨年2月に膝を手術し、4月のモンテカルロ・ロレックス・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、クレー)で復帰。だが、7月のウィンブルドンを最後に以降の全大会を欠場。
今年1月上旬に行われたエキシビションの国別対抗戦ホップマンカップ(オーストラリア/パース、ハード)で姿を見せ、ツアー大会は今大会が復帰戦だった。
今大会は3回戦で第10シードの
T・ベルディヒ(チェコ共和国)、4回戦で第5シードの
錦織圭、準々決勝で世界ランク50位の
M・ズベレフ(ドイツ)、準決勝で第4シードの
S・ワウリンカ(スイス)を下し、大会7年ぶりの決勝進出を果たしていた。
一方、惜しくも準優勝のナダルは2009年以来8年ぶり2度目の全豪オープン制覇とはならなかった。もしナダルが優勝していた場合、1968年のオープン化以降史上初となる各四大大会で2度以上優勝の快挙だった。また、四大大会優勝数で
P・サンプラス(アメリカ)を抜く15勝目を逃した。
大会後の世界ランキングでは6位へ浮上する。
今大会は3回戦で第24シードの
A・ズベレフ(ドイツ)、4回戦で第6シードの
G・モンフィス(フランス)、準々決勝で第3シードの
M・ラオニッチ(カナダ)、準決勝で第15シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)を下して3年ぶり4度目の決勝へ駒を進めていた。
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