男子テニスで世界ランク3位の
A・マレー(英国)は、女子テニスで元世界ランク1位の
A・モレスモ(フランス)との2年間に渡るコーチ関係を終了したと9日に発表した。
モレスモがコーチに就いていたこの2年間でマレーが目覚ましく向上させたのは、苦手としていたクレーコートでのプレーだった。昨年はクレーで初優勝を飾り、加えてクレーのマスターズでも優勝した。しかし、念願だったグランドスラムでのタイトル獲得には至らなかった。
マレーのマネージメント会社から出された声明では、今回の決断へ至った詳しい理由は明らかにされていないが、モレスモは「一緒にツアーを回ることなどを含めて、十分な時間を費やしたのは自分にとって全てがチャレンジだった。」と想いを語った。
モレスモは昨年の8月に第一子を出産しており、そのため約6カ月間コーチ業を休んでいた。
「これまでの2年間、アンディ(マレー)にコーチとして帯同していたことは自分にとって素晴らしい経験。彼をサポートしている最高のチームの一員として共に過ごせたことを本当に楽しんでいた。」と話すモレスモは、2006年の全豪オープンとウィンブルドンで優勝した。
2014年6月からモレスモをコーチとして招き入れたマレーは、男子のトップで初の女性選手をコーチに招いた選手となった。
モレスモがコーチに就く前、マレーは既にグランドスラムで2度の優勝(2012年の全米オープン、2013年のウィンブルドン)、2012年のロンドン・オリンピックでは金メダルを獲得していた。
モレスモのコーチの元では2015・2016年の全豪オープンで決勝へ進出したが、いずれも世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れて準優勝だった。しかし、昨年はミュンヘン大会でクレー初優勝を飾ると、マドリッドではクレーでマスターズ初の優勝も飾っていた。
「この2年間、アメリ(モレスモ)から多くのことを学んだ。オンコートでもオフコートでも。彼女はチームに冷静でいる影響を与えてくれた。我々は皆、彼女が近くにいないことを寂しく思うだろう。」とマレーは出した声明で気持ちを伝えていた。
全仏オープン、ウィンブルドン、リオ・オリンピック、そして全米オープンがこの4カ月間で行われるなど、マレーはこれから忙しい時を迎える。
「次のステップについて考える時間を持たなければならないし、ここから次へどう進むかを考えなければならない。彼女がこれまでしてくれたこと全てに感謝の気持ちを伝えたい。彼女はチームの一員としてかけがえのない存在だった。」とモレスモへの想いを語っていた。
(STATS - AP)
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