男子テニスツアーのW&Sマスターズ(アメリカ/シンシナティ、ハード)は18日、シングルス決勝が行われ、第4シードの
R・ナダル(スペイン)がノーシードのJ・アイズナーを7-6 (10-8), 7-6 (7-3)のストレートで下し、大会初優勝を飾った。さらに2週連続でハードコート大会を制したナダルは、8月26日から開幕する全米オープンへ弾みをつけた。
キャリア通算59度目のタイトルを獲得したナダルは、今シーズン5度目のマスターズ大会優勝を決めた。これはナダルのキャリアの中では最高の数字で、今季の戦績を53勝3敗とした。
ナダルは、先週のロジャーズ・カップ男子でも優勝を飾っており、2週連続でハードコートでのタイトル獲得となった。
試合後、ナダルは「ハードコートで2週連続優勝を達成出来た事の意味は大きい。自分でも驚いている。これまでのキャリアでハードで2週連続優勝はなかったからね。今とても感動している。」と、コメント。
「我慢強いプレーをし、チャンスを待った。辛抱強く待ったんだ。」
決勝戦、ナダルはアイズナーに11本のサービスエースを決められるも、ファーストサーブが入った時に83パーセントの高い獲得でポイントを獲得した。
そして、両者ブレークを許さないサービスゲームを展開する中、ナダルが2度のタイブレークを制して1時間54分でゲームセットとなった。
今大会でナダルは、2回戦で
B・ベッカー(ドイツ)、3回戦で
G・ディミトロフ(ブルガリア)を破り、ベスト8へ進出していた。そして、準々決勝では第5シードの
R・フェデラー(スイス)と31度目の対戦を制し、準決勝では第6シードのT・ベルディフをストレートで退けた。
一方、準優勝のアイズナーは「ラファ(ナダル)は全米の優勝候補だね。いいプレーが出来ていたとは思う。でも、残念ながら史上最強の選手の1人がコートの向こう側にいた。」と、勝者を称えた。
アイズナーは今大会で快進撃を続けており、2回戦で第8シードの
R・ガスケ(フランス)、3回戦で第12シードの
M・ラオニチ(カナダ)、準々決勝では第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)、そして準決勝で第7シードの
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)を下しての決勝進出だった。
「最近は多くの試合をこなし、勝利数も多かった。これは自分のモチベーションになっている。体も持ちこたえているし、これからシーズン残りの試合に向けて気持ちが盛り上がっている。」
また、先週のロジャーズ・カップ男子で初戦敗退と喫したアイズナーは、大会後に発表された世界ランキングで、40年に渡るATPランキング史上初となるトップ20にアメリカ人が1人もいなくなってしまう事態が起きていた。
しかし今大会の活躍により、8月19日付の世界ランキングでアイズナーがトップ20へ返り咲く事が決まっている。
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