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女子テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は14日に開幕し、シングルス1回戦が行われ、センターコートであるロッド・レーバー・アリーナのオープニングマッチに登場した世界ランク2位のM・シャラポワ(ロシア)は同107位で同胞のO・ポクコワ(ロシア)を6-0, 6-0と55分の圧勝で倒し初戦突破を決めた。
【シャラポワ vs. ポクコワ】
今季開幕戦を首の怪我で欠場し、今大会まで実戦をこなす事なくこの試合に臨んだシャラポワは、周囲から若干の不安視する声もあった。しかし、この日のシャラポワは、その不安を払拭するプレーを披露した。
「ここまで、ほとんど実戦をしていないという事は気にしないようにしていたの。ただ、目の前の事だけに集中するように心掛けて、積極的なプレーに努めたの。まだ1度も対戦した事もなかったけど、彼女(プクコワ)の事も気にしないように、いつも通りの試合と同じようにプレーするようにしたわ。」とシャラポワは、この日の試合へ臨んだ時の気持ちを語っていた。
「ここへ来るまでに試合をしていない事を考えたら、今日のプレーはとても満足するスタートが切れたと感じている。」と、自身のプレーに喜びを感じていた。
シャラポワは2回戦で、今大会初勝利を飾った土居美咲(日本)と対戦する。
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【土居美咲 vs. マルティッチ】
土居美咲はこの日、1回戦でP・マルティッチ(クロアチア)を6-3, 6-4で下しての勝ち上がり。
試合後のインタビューで土居美咲は「初めての全豪の本戦で初戦突破出来て嬉しいです。風もあって難しい中、自分のフォアハンドをしっかり生かして戦えました。第2セットは勝ちが目の前にあってちょっと緊張してしまいましたが、相手も動揺しているのは分かったので、強気なプレーに努めました。」と、試合を振り返っていた。
さらに「相手は長身の選手だったので、ボディへのサーブも積極的に使っていきました。良い状態で1回戦を終えられたのでこの調子で次も頑張りたいです。(シャラポワ戦へは)チャレンジャーなのでしっかり食らい付いていけばチャンスはあると思うので、自分のテニスが出来るように頑張りたいです。」と土居美咲は、次の試合への意気込みも語っていた。
《土居美咲1回戦 試合詳細はこちら》
【ストザー vs. チャン】
また、地元オーストラリアのエースである世界ランク9位のS・ストザー(オーストラリア)が同86位のK・チャン(台湾)を7-6 (7-3), 6-3のストレートで下し、2年ぶりの初戦突破を果たした。
ストザーは今季開幕直前に足首の違和感を取り除くために小さい手術を受けていた。そして、シーズンが始まると開幕戦のブリスベン国際女子、前哨戦のシドニーと2大会連続の初戦敗退が続き、周囲からはまだ万全な状態ではないのではという声が増えていた。
「新聞やニュースは見ていないの。皆がどう思うかは自由な事。でも、私の周りにも常に信頼出来る人達がたくさんいる。もちろんそれは、このオーストラリア・シーズンだけじゃない。日々、最後には最も信頼している人の元へ行って診てもらっているの。」とストザーは、周囲の意見よりも自分自身の信頼している人達からの言葉を信じ、この日のコートに立った事を語っていた。
また、ストザーは「こうして勝利出来た事は、ちょっとホッとしてもいるけど、とても嬉しい。この勝利でちょっと気持ちが楽になって、どんどん良いプレーが出来て来ればと感じている。第1セットは何度もブレークされてリードを許しながらも勝ち取り、結果勝利を掴めるような展開は自信にも繋がる。」と、コメントした。
地元からの期待やプレッシャーの中での試合を、苦しみながらも勝ち切ったストザーは安堵の気持ちを感じていた。ストザーは2回戦で、Y・チャン(中国)(台湾)との同胞対決を6-1, 3-6, 6-4で制したジェン・ジー(中国)と対戦する。
ストザーは前哨戦のシドニーの1回戦でジェン・ジーと対戦していた。「これまでも彼女とは接戦を戦ってきた。先週、試合をしたばかりだから、先週の失敗を次は生かしたい。試合の終盤は良い形が出来ていた。だから、それをイメージして試合に臨みたい。」と、2回戦へ気持ちを高めていた。
《ストザー1回戦 試合詳細はこちら》
【リー vs. カラタンチェバ】
一方、この日のマーガレット・コート・アリーナの1回戦には、アジアの女王であるN・リー(中国)がS・カラタンチェバ(ブルガリア)を6-1, 6-3のストレートで退け、危なげなく6年連続となる初戦突破を決めた。
第1セットを33分の快勝で先取したリーだったが、第2セットではカラタンチェバの粘りに合い、3度目のマッチポイントでやっと決めることが出来た。「常に初戦というのは厳しいもの。勝つか負けるかは五分五分。相手を倒せるか、または負けて帰るかは誰もわからないもの。」と、初戦への気持ちをコメントしていた。
昨年からJ・エナン(ベルギー)を世界ランク1位へと導いたC・ロドリゲス氏をコーチに招いているリーは、今季から新設された祖国での開幕戦であるシンセン・オープンで優勝。全豪オープンの前哨戦であるシドニーではベスト4と、好調なスタートを切っている。
「彼(ロドリゲス)は、単なるテニスの先生だけじゃないの。彼はコートの上で、どれくらい強い気持ちでいられるかも教えてくれる人。」と、メンタル面での指導もしてくれているロドリゲス氏に全面的な信頼を寄せていた。
リーは2回戦ではP・パルメンティエ(フランス)を2-6, 6-3, 6-2の逆転で下したO・ゴヴォルツォバ(ベラルーシ)と対戦する。
《リー1回戦 試合詳細はこちら》
その他の試合結果は、以下の通り。
○J・ジョルジュ(ドイツ) vs. ●V・ドゥシェヴィナ(ロシア), 7-5, 2-6, 6-4
○K・プリスコバ(チェコ共和国) vs. ●S・ジョーンズ(オーストラリア), 6-3, 6-2
○N・リー vs. ●S・カラタンチェバ, 6-1, 6-3
●T・ピロンコバ(ブルガリア) vs. ○R・オプランディ(スイス), 6-4, 5-7, 2-6
○O・ゴヴォルツォバ vs. ●P・パルメンティエ, 2-6, 6-3, 6-2
○M・シャラポワ vs. ●O・ポクコワ, 6-0, 6-0
○S・シルステア vs. ●C・バンデウェイ(アメリカ), 6-4, 6-2
○V・ウィリアムズ(アメリカ) vs. ●G・ウォスコボエワ(カザフスタン), 6-1, 6-0
●A・ルス(オランダ) vs. ○I・C・ベグ(ルーマニア), 4-6, 2-6
○A・ラドワンスカ(ポーランド) vs. ●B・ボブシック(オーストラリア), 7-5, 6-0
○S・ストザー vs. ●K・チャン, 7-6, 6-3
●P・マーティク vs. ○土居美咲, 3-6, 4-6
○A・コルネ(フランス) vs. ●M・イラコビッチ(ニュージーランド), 7-5, 6-7, 10-8
●N・ブラチコワ(ロシア) vs. ○K・フリッペンス(ベルギー), 4-6, 3-6
●K・ナップ(イタリア) vs. ○M・ジョアン・ケーラー(ポルトガル), 6-3, 3-6, 3-6
○E・マカロバ(ロシア) vs. ●M・ラルシェル・デ・ブリート(ポルトガル), 6-2, 7-5
○J・ヤンコビッチ(セルビア) vs. ●J・ラーソン(スウェーデン), 6-2, 6-2
○K・ザコパロバ(チェコ共和国) vs. ●C・シーパース(南アフリカ), 6-1, 6-2
○D・チブルコワ(スロバキア) vs. ●A・バーティ(オーストラリア), 3-6, 6-0, 6-1
○L・フラデカ(チェコ共和国) vs. ●K・ベルテンス(オランダ), 6-2, 7-6
○H・ワトソン(英国) vs. ●A・カダントゥ(ルーマニア), 2-6, 6-3, 6-2
●C・ジョルジ(イタリア) vs. ○S・フォレッツ(フランス), 2-6, 3-6
○M・バルトリ(フランス) vs. ●A・メディーナ=ガリゲス(スペイン), 6-2, 6-4
○V・ドロンチ(セルビア) vs. ●O・ロゴウスカ(オーストラリア), 5-7, 7-5, 8-6
○A・ケルバー(ドイツ) vs. ●E・スイトリナ(ウクライナ), 6-2, 6-4
○T・パスゼック(オーストリア) vs. ●S・ボーゲル(スイス), 4-6, 6-4, 7-5
○ジェン・ジー vs. ●Y・チャン, 6-1, 3-6, 6-4
●D・ハンチュコバ(スロバキア) vs. ○Y・チャン, 1-6, 6-1, 1-6
●M・ミネッラ(ルクセンブルグ) vs. ○V・サヴィニク(ロシア), 6-7, 1-6
(翻訳・記事/弓削忠則)
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