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男子テニスの国別対抗戦デビスカップ決勝(チェコ共和国、プラハ)スペイン対チェコ共和国は最終日となった日曜日にリバースシングルス2試合を行った。1日目のシングルス2試合は1勝1敗、2日目のダブルスはチェコが制しての3日目となった。
第1試合ではスペイン代表のD・フェレール(スペイン)がチェコ代表のT・ベルディフ(チェコ共和国)を6-2, 6-3, 7-5のストレートで下し、スペインに貴重な1勝をもたらして2勝2敗のタイに持ち込み、希望をつなげた。
フェレールは今季絶好調で、キャリア最高のツアー7勝を挙げている。フェレールは第1セットを6-2、第2セットを6-3で奪うと、第3セットも5-5から2ゲームを連取し、ストレート勝ちを収めた。最後は1本目のマッチポイントでベルディフのフォアハンドがネットにかかった。勝利が決まった瞬間、スペインのファンからは大きな歓声が上がった。
敗れたベルディフは試合後、「後手後手に回ってしまった。今日の彼のプレーには脱帽だった。」と感想をもらした。ベルディフは今季のデビスカップで無敗を誇っていた。
そして迎えた天王山の第2試合。世界ランク37位のR・シュティエパネック(チェコ共和国)はチェコ代表としてすばらしいプレーをみせ、スペイン代表の同11位N・アルマグロ(スペイン)を6-4, 7-6(7‐0), 3-6, 6-3で下して勝利を収めると、チェコが今年のデビスカップの頂点に上り詰めた。シュティエパネックが2本目のマッチポイントで勝ちを決めた瞬間、02アリーナに詰め掛けた1万4500人の観客は勝利に沸き、トランペットやドラムを鳴らして祝福ムードをつくりあげた。
試合後、シュティエパネックは「今日はとても攻撃的なプレーができた。先手を取って試合をコントロールしようと努めたんだけど、それが功を奏したよ。第3セットは落としてしまったけれどね。今日は行ける、って確信していたんだ。」と打ち明けた。
マッチポイントを制した瞬間、シュティエパネックはチームメートのベルディフ、L・ロソル(チェコ共和国)、I・ミナール(チェコ共和国)の前でコートに崩れ落ち、またキャプテンのJ・ナブラティルはシュティエパネックに飛びついて喜びを分かち合った。
そのシュティエパネックは「デビスカップで優勝だなんて信じられないよ!今日、僕たちは歴史をつくったと思う。国全体が喜んでくれるといいね。」と話していた。
チェコは2週間前に女子の国別対抗戦(フェドカップ)で優勝しており、今回男子も優勝したことで、1990年のアメリカ以来、久しぶりの一国による男女の国別対抗戦制覇となった。
今回の優勝の立役者の1人、ベルディフは「これ以上のできはないね。これ以上に言うことはない。僕たちが一生忘れない瞬間となったよ。」と感慨深げに語った。
チェコはチェコスロバキアとしては1980年に元世界王者のI・レンドル(アメリカ)を軸に優勝しているが、1993年にチェコとスロバキアに分離して以降は優勝に恵まれず、今回は独立国としてうれしい初優勝を飾った。チェコはこれまでイタリア、セルビア、アルゼンチンという強豪を下しての決勝進出だった。
これについてシュティエパネックは「レンドルたちは僕らのインスピレーション、アイドルであり、伝説的人物。その人たちに名前を連ねることができて光栄だね。」と述べている。
一方のスペインは5年間で4度目、通算で6度目のタイトルを狙っていたが、怪我で世界4位のR・ナダル(スペイン)を欠いていたこともあり、惜しくも達成はならなかった。
スペインチームのエース、フェレールは「今はチーム全員が悲しい思いでいっぱいだよ。でも僕はチームのことを誇りに思っている。みんなここで勝利を目指して戦っていたからね。」と話していた。
両国はスペイン・バルセロナで開催された2009年のデビスカップ決勝でも対戦しており、そのときはスペインが5勝0敗で完勝を収めていた。今回はチェコが3年前のリベンジを果たす格好となった。
(翻訳/森田系太郎)
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