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女子テニスツアーのHPジャパン・オープン(日本/大阪、賞金総額22万ドル、ハード)は日曜日にノーシード同士の対決となった決勝戦を行い、H・ワトソン(英国)がK・チャン(台湾)を7-5, 5-7, 7-6(7-4)の大激戦の末に下し、見事、WTAツアー初優勝を飾った。ワトソンは優勝賞金3万7000ドルを獲得した。
3時間11分の大接戦を制したワトソンは、英国人女子として24年ぶりにツアーでタイトルを獲得した。ちなみに24年前に優勝したのはアプトスの大会でのS・ゴーマー。同国の女子選手は近年、力をつけてきており、3週間前にはL・ロブソン(英国)がJ・ドゥーリー(英国)以来22年ぶりにツアー決勝進出を果たしていた。ドゥーリーはワトソン、ロブソンが生まれる前の1990年にニューポートの大会で準優勝を飾っていた。
決勝戦はともにツアー初優勝を目指す2人の意地のぶつかり合いとなった。第1セットをゲームカウント7-5で先取したワトソンは、第2セットもゲームカウント5-3とリードし、マッチポイントを手にする。しかし大勝利を目の前に緊張してしまったのかダブルフォルトを犯しチャンに逆転を許すと、そのままずるずると4ゲーム連続で落とし、このセットをゲームカウント5-7で落としてしまう。
第3セットも接戦となったが、チャンがゲームカウント5-3とした後の第9ゲームで4本のマッチポイントを握る。
しかし今度はチャンの方が硬くなってしまい、4ポイント全てをワトソンが奪うと、試合は結局タイブレークへ。
天王山のファイナルセット・タイブレークでは、ワトソンが最後の力を振り絞って3-1とリードすると、結局は7-4で奪い、自身にとって大きな意味を持つ優勝を決めた。
チャンは今大会のロブソン(第8シード)およびS・ストザー(オーストラリア)(第1シード)戦でファイナルセット・タイブレークを経験しており、いずれもタイブレークを制しての決勝戦だったが、決勝ではあと一歩、力及ばなかった。
決勝戦はブレーク合戦となり、合計で14度のブレークがあった。第1セットではそのうち半分の7度のブレークを記録した。また両者のポイント獲得数は129と全く同じで、試合がいかに接戦だったかを物語る。
ワトソンはこれまでツアーでは準々決勝進出が最高で、昨年のオークランド、メンフィス、ケベックの大会でベスト8入りしていた。一方のチャンも同様にベスト8入りが最高で、2010年にはクアラルンプールと大阪の大会で、今年はバーミンガムの大会で準々決勝に進んでいた。
英国人男子としてはA・マレー(英国)が今シーズン、ロンドンオリンピック、全米オープンで優勝しており、今季は男女ともに賑やかな英国テニスとなっている。
一方、日本期待のクルム伊達公子(日本)とペアを組み、第4シードとしてダブルス決勝にも進んでいたワトソンだったが、決勝では格上の第1シードR・コップス=ジョーンズ(アメリカ)/A・スピアズ(アメリカ)組に1-6, 4-6で敗れ、英国人女子として1985年のA・ホッブス以来となるツアー単複優勝とはならなかった。試合時間は65分で、第1シードペアは優勝賞金1万1000ドルを獲得した。
コップス=ジョーンズ/スピアズ組はダブルスのチームとして近年、実力をつけてきており、昨年は2勝、今季はこれで4勝目を達成した。
(翻訳/森田系太郎)
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