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強烈なサーブに対し、リターンをするマレー |
画像提供: ゲッティ イメージズ |
テニスのグランドスラム、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会8日目の3日、男子シングルス4回戦を行い、第3シードのA・マレー(英国)が成長著しい第15シードのM・ラオニチ(カナダ)を6-4, 6-4, 6-2のストレートで退け、格の違いを見せ付けて順当に準々決勝へ駒を進めた。
「この試合に向けて、良いリターンをする必要があると思いながら臨んでいた。」と語るマレーは、試合を通して1度もブレークポイントをラオニチに与えず、4度のブレークを奪う完璧なプレーを展開。
「高い集中力を維持しなければならなかったし、自分のサーブの時はなるべく彼にポイントを取られないように努めたんだ。すごいリターンも受けたし、よくネットへも出て来てプレッシャーを掛けられた。そんな時でも良いパッシングショットを打ってしのぐ事が出来た。ミスのないテニスをしなければと思っていたけど、それが出来て良かった。」
両者これまで唯一の対戦は今年4月のバルセロナ大会で、その時はラオニチに軍配が上がっていた。しかしこの日は、好調なサービスゲームを展開したマレーが、自身ファーストサーブでは88パーセントと高い確率でポイントを獲得し、さらに31本ものウィナーを叩き込み、凡ミスはわずか12本だった。
ウィナーが34本とマレーを上回ったラオニチだったが、27本もの凡ミスを犯してしまい、2セット連取されて崖っぷちから挽回の糸口を必死に探ったものの、勢いを増したマレーの前に2時間で敗退した。
「全てやり尽くした。出来る事はほとんどなかった。」と振り返るラオニチ。
「3つの事を試したんだ。後ろへ下がってじっくりプレーもした。彼が高いボールを打つようにもした。ネットへも多くトライした。その全てが上手く行かなかった。自分が試合に入って行く事をさせてくれなかったんだ。」と、マレーのレベルの高さに脱帽していた。
ロンドンオリンピックの金メダリストであるマレーは、2008年の今大会では自身初となるグランドスラムの決勝進出を果たしていた。その後も全豪オープンで2回、今年のウィンブルドンでも決勝の舞台へ勝ち進んだものの、未だにタイトル獲得には至っていない。
悲願のグランドスラム優勝へ向けて準々決勝でマレーは、M・クリザン(スロバキア)を7-5, 6-4, 6-0で倒した第12シードのM・チリッチ(クロアチア)と対戦する。
ノーシードで世界ランク52位のクリザンは2回戦で第5シードのJW・ツォンガ(フランス)を、3回戦では第32シードのJ・シャーディ(フランス)を下す金星を飾り、自身初となるグランドスラム4回戦へ駒を進めた。
しかし、この日は同ランク13位のチリッチがその勢いを止めた。凡ミスがクリザンの41本に対し23本と安定したプレーを続けたチリッチは、第1セット、第2セットを接戦の末に奪う。集中を欠いたクリザンに第3セットでは1ゲームも与えず、2時間3分で2009年に次いで今大会2度目の準々決勝進出を決めた。
この日行われた試合結果は以下の通り。
R・フェデラー(スイス) (1) ○-× M・フィッシュ(アメリカ) (23), (不戦勝)
A・マレー (3) ○-× M・ラオニチ (15), 6-4, 6-4, 6-2
T・ベルディフ(チェコ共和国) (6) ○-× N・アルマグロ(スペイン) (11), 7-6 (7-4), 6-4, 6-1
M・チリッチ (12) ○-× M・クリザン, 7-5, 6-4, 6-0
(翻訳/弓削忠則)
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