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マレーが英国勢として74年ぶりの決勝進出◇ウィンブルドン

テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は大会11日目の6日、男子シングルス準決勝が行われ、第4シードのA・マレー(英国)が第5シードのJW・ツォンガ(フランス)に6-3, 6-4, 3-6, 7-5で勝利、英国男子勢として74年ぶりとなる決勝進出を果たした。

今回が4年連続4度目の準決勝で、ようやく決勝進出を果たしたマレーは「試合の最後の方は、無意識のうちに感情的になっていたと思います。準決勝の前にそういう風になったことはないので、自分にとって大きな意味があったと思います。1年のこの時期には、たくさんのプレッシャーとストレスがあります。」とコメントしている。

世界ランク4位のマレーは、1936年のF・ペリー以来となる地元勢としての優勝をかけて、第3シードのR・フェデラー(スイス)と決勝で対戦する。フェデラーはこの日、ディフェンディング・チャンピオンで第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)を破り、3年ぶりの決勝進出を果たしている。

マレーはフェデラーに対し8勝7敗と勝ち越しているが、グランドスラムでは2008年のUSオープン決勝と2010年の全豪オープン決勝と2度の対戦で1セットも獲得できていない。

「大きなチャレンジです。自分でも勝てないかも知れないと思う部分もありますし、良いプレーをすれば勝てるとも思っています。」とマレー。「彼が過去10年にここで残してきた記録は信じられないものです。ですから、僕が感じているプレッシャーは他の誰かが相手の時とは違うものです。彼のおかげで、自分にかかるプレッシャーは少なくなります。」

マレーの前に地元勢で決勝進出を果たしたのは、1938年のバニー・オースティンまでさかのぼる。それまで、地元勢は11度も準決勝に進出していたが、その度に大きな壁にぶつかっていた。

マレーは過去3年間は全て準決勝で敗退、1990年代から2000年代に活躍したT・ヘンマン(英国)は1998年から2002年にかけてベスト4に4度進出しているが、決勝には進出していない。

2009年はA・ロディック(アメリカ)に、2010年と2011年にはR・ナダル(スペイン)の前に準決勝敗退に終わっていたマレー。第4セット第12ゲームでついに迎えたマッチポイント、フォアハンドのリターンがツォンガの横を通り過ぎて決まった瞬間、会場からは割れんばかりの歓声が沸き起こり、マレーは感激のあまり、ラケットを落としてその場でしゃがみ込んだ。

しかし、ボールの判定はアウトとコールされると会場はざわつき、マレーはチャレンジを要求して運命をCGによるビデオ判定に委ねる。

両選手はすでにネット際に歩み寄っており、ツォンガからは笑みがこぼれる中でリプレイが表示されると、ボールは確かにラインにかかっておりマレーの勝利が確定、再び会場は歓声に包まれた。

観客がスタンディング・オベーションでマレーの勝利を祝福する中、両者は抱き合って健闘を称えあうと、ラケットを置いたマレーはコートの中央に歩きながら両手の人差し指で空を指し、喜びに浸った。

1番コートの裏手にあるヘンマン・ヒルと呼ばれる広場では、センターコートに入れなかった数千のファンが大型ビジョンで試合を見守り、もう訪れないと思われていた歓喜の瞬間を祝福した。

イギリス国営放送のコメンテーターを務めるヘンマンは「ファイナルセットに入ったら不利だと思っていたので、マレーはよく4セットで試合を終わらせました。74年ぶりに決勝に進出したことで、マレーは大きな重荷を下ろしました。しかし、もう一つの偉業を達成するまたとないチャンスでしょう。運命的なものを感じます。」と、マレーの優勝に期待を込めた。

この件に関して決勝の対戦相手であるフェデラーには反論があるだろうが、この快挙にイギリス中が興奮に包まれており、キャメロン首相すらもマレーの勝利について「素晴らしい知らせだ。」と声明を発表した。

「日曜日の決勝は、他の人々と同じように観戦するでしょう。そしてマレーの応援をします。」とキャメロン首相。「彼の幸運を祈っています。」

敗れたツォンガもマレーの決勝進出を祝福、さらに決勝ではフェデラーを相手にリラックスしてほしいとしている。

「マレーにプレッシャーはないと思います。」とツォンガ。「彼は決勝に進出しました。仕事をやり遂げたのです。もう他の全ては彼にとってボーナスのようなもの。もう彼は自分自身のためにプレーできます。国中のファンのためではありません。」

ウィンブルドンでプレーする時は、常にファンの後押しを受けるマレーは、フェデラーとの決勝ではファンからのサポートが必要だとしている。

「決勝では間違いなく緊張とプレッシャーあるでしょう。ですが、挑戦して集中し続けることが必要です。」とマレーは決勝への意気込みを語った。

(2012年7月7日10時58分)

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