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テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は大会8日目の23日、男子シングルス4回戦が行われ、第24シードの錦織圭(日本)が第6シードのJW・ツォンガ(フランス)に2-6, 6-2, 6-1, 3-6, 6-3のフルセットで勝利、自身初となるグランドスラム8強入りを果たした。
錦織のサーブで始まったこの試合、オープニングゲームで40-0とゲームポイントを握った錦織であったが、ここから5ポイントを連続で落としてしまい、いきなりツォンガがブレークに成功する。その後は両者ともにサービスキープが続く展開となるが、第7ゲームで再びツォンガがブレークに成功すると、第8ゲームを4度のデュースの末にキープ、ツォンガが第1セットを先取する。
第2セットのオープニングゲームをキープした錦織は、続く第2ゲームで30-40とブレークチャンスを掴む。ここはツォンガがサービスエースで切り抜けるが、サーブのバウンドがおかしいことに気付いた錦織は、主審にコートのチェックを要求する。コートの状態の確認するために試合は10分ほど中断する。再開後、再び錦織がブレークポイントを握ると、最後はツォンガが痛恨のダブルフォルトを犯す。
第4ゲームもブレークに成功して4-0とリードを奪った錦織は、第5ゲームでツォンガにブレークバックを許したものの、第8ゲームでこのセット3度目のブレークに成功、1セットオールに追いつく。
第3セットに入っても勢いの衰えない錦織は、1-1となった第3ゲームから一気に5ゲームを連取。日本語の声援を味方につけセットカウント2-1と、世界ランク6位のツォンガからリードを奪う。
そして第4セット、気温30度を超える暑さの中で2時間近く試合をしてきた両者、コート上は気温以上に暑くなっており、体力的にも厳しい時間帯ながらも、ツォンガが果敢なネットプレーで試合の流れを変え第4ゲームでブレークに成功する。何とかブレークバックを試みる錦織であったが、ツォンガの積極的なプレーの前に4本あったブレークチャンスを生かすことができず、試合はファイナルセットに突入する。
お互いに2セットずつを分け合い突入したファイナルセット、第4ゲームでブレークに成功した錦織は第7ゲームであった2本のブレークピンチを切り抜ける。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第9ゲーム、この日初めてのサービスエースで40-0と3本のマッチポイントを引き寄せた錦織は、2本目でバックハンドのウィナーを決め、3時間30分の熱戦に終止符を打った。
今大会で日本男子選手がベスト8に進出するのはオープン化以降初の快挙。グランドスラムでは、1995年のウィンブルドンでの松岡修造(日本)以来となる。
この日の試合には、錦織とのペアでミックスダブルスに出場しているクルム伊達公子(日本)も観客席におり、錦織の試合を見守っていた。
試合後のオンコートインタビューで錦織は「信じられません。簡単なコンディションではありませんでした。彼も良いプレーをしていましたし、1ポイントずつ集中していました。」と、笑顔で答えていた。
日本男子として史上初となる全豪ベスト8進出となった錦織は、第4シードのA・マレー(英国)と準決勝で対戦する。マレーはこの日、M・ククシュキン(カザフスタン)に6-1, 6-1, 1-0とリードしたところでククシュキンが棄権、ベスト8入りを決めている。
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