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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会13日目の11日、女子シングルス決勝が行われ、ディフェンディング・チャンピオンで第2シードのK・クレイステルス(ベルギー)が第7シードのV・ズヴォナレーワ(ロシア)を6-2, 6-1のストレートで破り、大会連覇を達成すると共に、優勝賞金170万ドルを手に入れた。
試合時間わずか60分でズヴォナレーワを圧倒したクレイステルスは「またチャンピオンとしてここに立つことが出来、とても嬉しいです。私にとってニューヨークは素晴らしい場所です。この大会は、私のキャリアに幸せをもたらしてくれました。」と、表彰セレモニーで勝利の喜びを語った。
2000年と2001年に優勝したV・ウィリアムズ(アメリカ)以来となる女子シングルス連覇を果たしたクレイステルスは、今大会での連勝記録を「21」に伸ばした。2005年大会でタイトルを獲得したクレイステルスは、その後の3年間を手首の手術や結婚・出産などで欠場しているため。
「ここに戻れるなんて、信じられない年になりました。このタイトルを防衛するのは始めてのことです。」と、風でくしゃくしゃになった2歳半になる愛娘ジェイダちゃんの髪を直しながらクレイステルスは「この2週間は本当に風に悩まされました。私はいつも彼女の髪を直すのが大変で。」と、場内から笑いを誘った。
今大会の前哨戦シリーズで準優勝に輝いていたクレイステルスは、その副賞として50万ドルも贈られている。この結果、優勝賞金である170万ドルと併せて220万ドルがクレイステルスの手に渡った。
今大会が始まる前に受けたインタビューで「このサーフェスは他のコートよりも快適なの。今年に限ったことじゃなくて、14、15、16歳の時もそうでした。全てが簡単になるのです。」と語ったクレイステルスは、そのことを証明して見せた。
一方、各セットで2度ずつのブレークを奪われるなど、なす術なく敗れたズヴォナレーワは「彼女は本当にチャンスをくれませんでしたし、身体のコンディションも彼女が勝っていたと思います。」と、完敗を認めた。
試合を通してクレイステルスは17本のウィナーを決め、凡ミスはわずかに15本だった。対するズヴォナレーワは、ウィナーはわずか6本だったのにも関わらず、凡ミスの数は24本であった。
第1セットで2度のブレークを奪ったクレイステルスだが、決めたウィナーはわずかに4本で、ズヴォナレーワのミスがポイントの大半を占めた。セットポイントでもズヴォナレーワのミスが飛び出し、バックハンドがネットにかかった。
そして第2セット第1ゲーム、クレイステルスのサービスゲームで再びバックハンドをミスしたズヴォナレーワが40-0とすると、ラケットをコートに2度叩きつけ、ラケットを折ると主審から警告を受ける。
この時を振り返ってズヴォナレーワは「自分を奮い立たせる方法を探していました。何かを変えたかったのです。」と、試合後に説明している。
しかし、状況はズヴォナレーワにとって悪くなるばかりで、第2ゲームをラブゲームでブレークされてしまうと、試合の流れはさらにクレイステルスに傾き、反撃のチャンスがないままゲームセットとなった。
あまりにワンサイドとなった展開に、テニス解説者であるJ・マッケンロー(アメリカ)が「クレイステルスにブレークされて欲しいと心から思っている。彼女は素晴らしい人物だが、この試合を見続けるのは難しい事だ。」と言ってしまうほどだった。
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