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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会6日目の5日、男子シングルス3回戦が行なわれ、第5シードのA・ロディック(アメリカ)が同胞のJ・アイズナー(アメリカ)に敗れる波乱が起きた。一方、第1シードのR・フェデラー(スイス)や第4シードのN・ジョコビッチ(セルビア)ら、その他の上位陣は4回戦進出を決めている。
アメリカ勢同士の対戦となったセンターコート第3試合、2メートルを超える長身で知られるアイズナーが、2003年の今大会覇者であるロディックを7-6 (7-3), 6-3, 3-6, 5-7, 7-6 (7-5)とフルセットの接戦で破る、大番狂わせが起きた。
世界ランク55位のアイズナーは、この試合だけで38本ものサービスエースを決め、同5位のロディックから金星を上げると共に、自身初となるグランドスラムでの4回戦進出を決めた。
一方、まさかの敗戦を喫し大会を去ることとなったロディックは「本当に辛いよ。自信を持ってこの大会に臨んでいただけに、どうすればいいか分からないね。自分が思っていたより早く去らなきゃいけないなんて。」と失望を隠さなかった。
今大会の男子シングルスでは、上位16シード全員が3回戦まで勝ち残っており、第5シードであるロディックの敗戦は、今大会で初の番狂わせとなった。
また、この日の試合でロディックはアイズナーよりも良いプレーをしていたことを数字が物語っている。ロディックはアイズナーの1度に対し、2度のブレークに成功しているほか、凡ミスもアイズナーの52本に対し20本しか犯していない。また試合を通しての獲得ポイントでは、ロディックの162に対し、アイズナーは155とロディックが勝っている。しかし、試合に勝利したのはアイズナーであった。
試合後の会見でロディックは「彼のプレースタイルに対しコントロールできないことが沢山あるのさ。前にも言ったけど、あの長身から繰り出されるサーブは誰も教えることが出来ない。何とかしようとしたけど、それが出来る日もあるし、出来ない日もあるのさ。」と試合を振り返った。
2001年の今大会チャンピオンであるL・ヒューイット(オーストラリア)と対戦したフェデラーは、この新旧王者対決を4-6, 6-3, 7-5, 6-4の逆転で制し、4回戦進出を決めた。フェデラーがグランドスラムで4回戦に進出するのは、2003年のウィンブルドンから26大会連続となる。
この試合で先にブレークに成功したフェデラーは、第1セット4-2とリードして迎えた自らのサービスゲームで40-0とチャンスを掴む。しかし、そこから5ポイントを連続で失いヒューイットにブレークを許したフェデラーは、第9ゲームでも再びブレークされ、逆転で第1セットを失ってしまう。
今大会初めてセットを失ったフェデラーだったが、第2セット以降はヒューイットに1度しかブレークを許すことなく、2時間33分で勝利を収め、ヒューイットとの対戦成績を16勝7敗とした。
第3セットでは4本のブレークポイントがありながらも、チャンスが生かせなかったヒューイットは「彼が調子いい時は、どれだけのプレーをするか知っているから、どんなに小さなチャンスでも生かさなきゃいけない。それほど多くはないけどね。」とフェデラーとの対戦の難しさを語っている。
2008年の全豪オープン以来となるメジャータイトルを狙うジョコビッチは、予選から勝ち上がってきたJ・ウィッテンを6-7 (2-7), 6-3, 7-6 (7-2), 6-4で振り切り、4回戦進出を決めた。
世界ランク276位のウィッテンは、同4位のジョコビッチのサービスゲームで6度のブレークに成功したものの、逆に9度のブレークを許してしまい3時間28分で今大会から去ることとなった。
この他の試合の結果は以下の通り。
N・ダビデンコ(ロシア) (8) ○-× M・キウディネッリ(スイス), 6-4, 7-5, 7-5
F・ベルダスコ(スペイン) (10) ○-× T・ハース(ドイツ) (20), 3-6, 7-5, 7-6 (10-8), 1-6, 6-4
R・ソデルリング(スウェーデン) (12) ○-× S・クエリー(アメリカ) (22), 6-2, 7-5, 6-7 (6-8), 6-1
R・シュティエパネック(チェコ共和国) (15) ○-× P・コールシュライバー(ドイツ) (23), 4-6, 6-2, 6-3, 6-3
今大会の優勝賞金は160万ドル。
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