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テニスのグランドスラム大会である全豪オープン(オーストラリア/メルボルン)は大会13日目の31日、女子シングルス決勝が行われ、第2シードのS・ウィリアムズ(アメリカ)が、第3シードのD・サフィーナ(ロシア)を6-0, 6-3で下し、見事今大会4度目の優勝を果たした。
2002年、2005年、2007年に続き優勝したセリーナは、「2009年の全豪オープンは、私のキャリアの中でも最も思い出深い大会となるでしょう。このタイトルが獲れて嬉しいですし、世界ランク1位の座も手に入れました。」と喜びを語った。
また、対戦相手のサフィーナに対しては、「ディナーラは素晴らしい未来を手にするでしょう。彼女の打球はとても重く、強力でした。」とコメントした。
一方、キャリア2度目のとなるグランドスラム決勝進出を果たしながら、またしても優勝を逃したサフィーナは、「言える事はそんなにありません。1時間もコートにいませんでしたから。セリーナには祝福を贈りたい、今日の彼女は強すぎました。私はボールパーソンのようでした。」と完敗を認めた。
また、5本のダブルフォルトと21本の凡ミスを犯し、わずか59分で敗退したことについて、「決勝が短くて申し訳なく思っています。来年もここに戻ってきて、もっと良いプレーをお見せできたらと思います。」と来年も戻ってくることを約束した。
この日の試合の第1セット、サフィーナが自滅を繰り返し、わずか22分でゲームを失うことなくセリーナが先取した。サフィーナは、試合前に決勝に初めて進出した昨年の全仏オープンよりも準備が出来ていると語ったが、その気配は感じられなかった。
セリーナは、「第3ゲームから、コントロール出来ていると感じました。普段は試合序盤は自分のサービスキープに集中するのですが、彼女が開幕ゲームを落とした時、すこし自信が増しました。」と第1セットを振り返った。
第2セットに入り、第1ゲームのブレークに成功したサフィーナだったが、すぐさまセリーナにブレークバックを許した。「今大会を通じて、サーブの調子が良くなかった。今日の試合でも、サーブを起点とした攻撃が出来ませんでした。普段は私のサーブは武器です。だから、武器なしで彼女と試合するのはタフでした。」とサフィーナ。
その後もセリーナの勢いは止まらず、一気に4-1とリードを広げると、サフィーナはたまらず、フラストレーションを自分のラケットにぶつけた。
その後もサフィーナは反撃を試みたものの、それも遅く、セリーナが通算10度目のグランドスラム制覇を成し遂げた。
昨年の全仏オープンに続き、2度目の四大大会決勝に臨んだサフィーナだったが、今回は以前よりも緊張したものだったと語った。「今回はグランドスラムのタイトルだけでなく、世界ランク1位もかかった試合でした。私はこんな試合は初めてでしたが、彼女は経験がありました。彼女は経験にあふれていていました。調子は悪くなかったのですが、コートに入った瞬間、全く違う状況になってしまった。」
この日の勝利で、セリーナはグランドスラム2けた勝利という、新たなフィールドに足を踏み入れた。女子テニスの歴史上、グランドスラムで10勝以上を達成したのは、M・コート(オーストラリア)、C・エバート(アメリカ)、M・ナブラチロワ(アメリカ)、S・グラフ(ドイツ)のみ。
そのことに対しセリーナは、「10勝はしたかった。人生は何が起こるかわからないもの。チャンスは2度と来ないかもしれない。もし今日負けたとしても、またチャンスを得たかもしれません。だけど、今日はチャンスをものに出来ました。」とコメントした。
今年最初のグランドスラムを制したセリーナは、優勝賞金130万ドルを手に入れ、生涯獲得賞金は2350万ドルを超え、全ての女性アスリートでも最高の賞金額となった。
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