ＵＳオープン大会第５日目の２９日、女子シングルス３回戦が行われ、第２シードのＪ・ヤンコビッチ（セルビア）、第５シードのＥ・デメンティエワ（ロシア）らが勝ち進んだ一方、第３シードのＳ・クズネツォワ（ロシア）が、第２８シードのＫ・シュレボトニック（スロベニア）に敗れる波乱が起きた。
この日のセンターコート第１試合に登場したヤンコビッチは、今年のウィンブルドンで４強入りした鄭潔（中国）と対戦、7-5, 7-5のストレートで勝利を収め、３年連続での４回戦進出を決めた。
第１シードのＡ・イバノビッチ（セルビア）がすでに敗退したため、今大会のトップシード選手となったヤンコビッチは、第２セットの第１２ゲーム、４本のマッチポイントを凌がれ、７度のブレークピンチを迎えたものの、これをキープしゲームセット。最後は鄭潔のフォアハンドが、ネットにかかった。
２時間９分で勝利を収めたヤンコビッチは、「少し自分にイラついていた。第１セットではサーブも良く、良いプレーが出来ていたのに、第２セットではリズムを失った。試合を通して、ファーストサーブが良くなく、セカンドサーブでのプレーを強いられた。明らかに良くない。」と試合を分析した。
今大会の第５シードで、北京五輪の金メダリストでもあるデメンティエワは、Ａ・ケタボング（英国）を6-3, 6-4で勝利し、４回戦進出を決めている。この試合でデメンティエワは、１０本中６本のブレークチャンスを活かしつつ、ケタボングが犯した３８本の凡ミスにも助けられた。
デメンティエワは４回戦で、Ｎ・リー（中国）と対戦する。リーはＥ・マカロバ（ロシア）を6-1, 4-6, 6-2で下し、２年ぶりとなる４回戦進出を果たしている。
その一方で、第３シードで２００４年の今大会覇者であるクズネツォワは、第２８シードのシュレボトニックに3-6, 7-6 (7-1), 3-6で敗れる波乱が起きている。両者の対戦は、これまでに２回あり１勝１敗であったが、シュレボトニックの勝利はクズネツォワの棄権によるものだった。
１０度目の全米オープン出場で、初の４回戦進出を果たしたシュレボトニックは、ベスト８入りを懸けて、第１５シードのＰ・シュニーダー（スイス）と対戦する。１９９８年のベスト８が最高成績のシュニーダーは、Ｍ・リバリコワ（スロバキア）を7-6 (7-4), 6-4で下し、勝ち上がっている。
この他の試合では、第２１シードのＣ・ウォズニアキ（デンマーク）が、第１４シードのＶ・アザレンカ（ベラルーシ）との１０代シード選手対決を6-4, 6-4で制した他、第２９シードのＳ・バンマー（オーストリア）が、Ｔ・ペレビニス（ウクライナ）に6-3, 6-0で圧勝している。
また、この日のナイトセッションでは、第１２シードのＭ・バルトリ（フランス）が、元女王で第２３シードのＬ・ダベンポート（アメリカ）を6-1, 7-6 (7-3)で下し、２年連続で４回戦に進出している。
（2008年8月30日12時56分）
世界6位 無念の棄権「人生最悪の痛み」 
