テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は日本時間13日(現地12日)、男子シングルス準決勝が行われ、第5シードのD・メドベージェフは第3シードのC・アルカラス(スペイン)に7-6 (7-1), 3-6, 4-6, 4-6の逆転で敗れ、初の決勝進出とはならなかった。この試合でメドベージェフが暴言により失格になりかねない場面があった。
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昨年のウィンブルドンで初めてベスト4に進出した世界ランク5位で28歳のメドベージェフ。
今大会は1回戦で世界ランク88位のA・コバチェビッチ(アメリカ)、2回戦で同102位のA・ミュレール(フランス)、3回戦で同41位のJ・シュトルフ(ドイツ)を下し16強入り。4回戦は第10シードのG・ディミトロフ(ブルガリア)が試合途中で棄権し準々決勝に駒を進めると、準々決勝では第1シードのJ・シナー(イタリア)を破り2年連続で4強入りした。
昨年王者で世界ランク3位のアルカラスと顔を合わせたこの日の準決勝の第1セット、両者1度ずつブレークを奪い合い迎えた第6ゲームでメドベージェフは2度目のブレークに成功し、第9ゲームでサービング・フォー・ザ・セットを迎えた。
しかし、このゲームでアルカラスにブレークポイントを握られたメドベージェフ。30-40の場面でアルカラスのドロップショットを返球したかに思われたが、主審がノットアップ(ボールが2バウンドすること)を宣告しポイントはアルカラスに。メドベージェフはブレークバックを許す形となった。
この判定に対しメドベージェフは納得がいかず暴言を吐いた。これに対し主審が一度審判台を降り、スーパーバイザーと処分を協議。協議の結果、メドベージェフには失格といった処分は下されず、警告が与えられた。
ブレークバックを許したメドベージェフだったが、気持ちを切り替えこのセットをタイブレークの末に獲得。しかし、その後の3セットでアルカラスに反撃を許し逆転負けを喫した。
試合後の会見でメドベージェフはノットアップを宣告された場面について説明した。
「2バウンドだったかどうかはわからない。僕はそうではないと思った。でもこれは難しいことだ」
「僕はロシア語で何か言った。それは一線を越えたものではない。だから僕はそれに対する警告を受けた」
また、失格になると思ったか問われ、これについては否定した。
「まったく思わなかった。僕はそこまで悪いことは言っていないからね。問題はチャレンジシステムがあればずっと簡単になるだろうということだ。チャレンジシステムはバウンドを表示するからね。それを使用すればこのような状況は決して起こらない。2バウンドにチャレンジシステムが使えないのがなぜかわからないよ」
一方、勝利したアルカラスは決勝で第2シードのN・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。ジョコビッチは準決勝で第25シードのL・ムセッティ(イタリア)を下しての勝ち上がり。
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