ユニクロは7日、先月22日に現役引退を発表した車いすテニス元世界ランク1位の
国枝慎吾の引退記者会見を都内某所で開催。国枝は世界王者として長年戦うことができた要因として「現状に満足せずに常に自分の中で課題を見つけ続けてきた」と語った。
【画像】国枝慎吾、錦織ら豪華メンバーと写真38歳の国枝は現役時代、グランドスラムの車いすテニス部門で男子歴代最多となる50回(シングルス28回、ダブルス22回)の優勝を記録。さらに2021年の東京パラリンピック(日本/東京、ハード)で金メダルを獲得、昨年7月にはウインブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で念願のシングルス優勝を果たし、四大大会とパラリンピックを制覇する生涯ゴールデンスラムを達成した。
また、パラリンピックにおいてはシングルスで金メダルを3個、ダブルスで1個獲得。2004年のアテネ大会~2021年の東京大会の5大会で連続のメダル獲得を成し遂げている。
国枝は引退会見で、世界のトップで戦い続けられた理由について語った。
「どのスポーツにも言えることだと思いますが、年々スポーツのレベルは上がっていきます。僕自身も今の自分とプロに転向した2009年の時の自分が戦ったら間違いなく(今)勝てると思えるぐらい、車いすテニスのレベルは年々上がっていますし、今でも成長中だと思います」
「『俺は最強だ』って言って世界1位を2006年から続けてきて何が難しかったと言うと、2位や3位の時は1位の背中を見て1位の選手に勝つためにどうすれば良いのかを組み立てていきますが、1位になった瞬間に誰の背中も見えなくなってしまうことが難しさとしてありました」
「でもスポーツのレベルは上がっていき、自分自身が現状維持のままだと相対的には衰退している状態になってしまうので、1位でも自分の中で課題を見つけていかに成長していくのかが難しさでもあり、面白さでもあったかなと。2006年から2023年まで長いこと1位を続けられた理由は、現状に満足せずに常に自分の中で課題を見つけ続けてきた、その難しさにチャレンジしてきたことが要因として挙げられると思います」
また国枝は今後の活動について、「引退発表からだいたい2週間くらい経って、何となく自分の中では何をしていきたいのか、ぼんやりと出てきた」としながらも、「ちょっとまだ心の中に秘めておきたいと思います」とコメントしている。
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