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シャラポワが逆転で3回戦へ◇全仏オープン

テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、賞金総額1752万ユーロ、クレー)は大会5日目の26日、女子シングルス2回戦が行われ、第7シードのM・シャラポワ(ロシア)C・ガルシア(フランス)に3-6, 6-4, 6-0の逆転で勝利、3回戦にコマを進めた。

17歳で世界ランク188位のガルシアは、ツアーレベルの本戦に出場するのは今大会がわずか2大会目、またトップ50との対戦はこの試合が初めてだった。しかし、センターコートに登場したガルシアはコートのいたるところから強烈なショットをシャラポワにお見舞いした。

3年近くもトップ100以下の選手に負けていないシャラポワは、序盤こそガルシアの勢いに飲まれていたが、徐々にリズムを取り戻し、持ち前の精神力で試合をひっくり返した。

第1セットを奪われ、第2セットでも1-4とリードされたシャラポワであったが、ミスを抑えつつも要所では強打でガルシアを圧倒し始めると、4-4に追いついた頃には試合の流れを完全に掴んでいた。結局、第2セット第6ゲームから11ゲームを連取、2時間ちょうどでの逆転勝利となった。

「状況のことばかりを考えて、全く足が動いていませんでした。私は本当に遅く、彼女はとても積極的で素晴らしいショットを打っていました。序盤は本当に悪いプレーでした。」とシャラポワ。「リラックスして、流れに任せました。それでようやく、自分のショットになりました。」

また、こういった逆転を可能にしている精神的な強さについて聞かれたシャラポワは「試合が終る瞬間まで、決して諦めないことです。どのような状況であろうと、調子が良くても悪くても試合を終らせないといけません。コートで諦めることはありません。」と答えている。

一方、予想外の大健闘でセンターコートを沸かせたガルシアは「最初は集中して、相手のことは忘れてプレーをしていました。マリアは素晴らしいチャンピオンですから、チャンピオンのように応戦してくれました。とても緊張し始めてしまい、ベースラインからのプレーが増えてしまい、巻き返しは難しかったです。トライしましたが、成功しませんでした。」と試合を振り返った。

ガルシアの年齢は17歳と7ヶ月であるが、シャラポワがその年齢の頃にはすでにトップ選手の一人としてツアーで活躍、ウィンブルドンでタイトルも獲得していた。

現在24歳のシャラポワは「そのときの私はすでに2、3年くらいツアーで生活していました。大舞台の経験もなく、私が17歳でウィンブルドンに出場したときとは違いますが、今日の彼女は本当に良いプレーをしていました。試合が進むにつれて、彼女がペースダウンしたように感じました。先のことは分かりませんが、彼女は間違いなく発展途上にあります。」と、ガルシアの将来性に太鼓判を押している。

この他の試合では、A・ルス(オランダ)が第2シードのK・クレイステルス(ベルギー)を3-6, 7-5, 6-1で破る大波乱を演出した以外はシード勢が順当に勝ち進んでおり、第4シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)P・パルメンティエ(フランス)を6-0, 6-1で、第6シードのN・リー(中国)S・ソレル=エスピノーサ(スペイン)を6-4, 7-5で破っている。

この他の試合の結果は以下の通り。

P・クヴィトバ(チェコ共和国) (9) ○-× 鄭潔(中国), 6-4, 6-1
A・ラドワンスカ(ポーランド) (12) ○-× S・ミルザ(インド), 6-2, 6-4
A・ペトコビッチ(ドイツ) (15) ○-× L・フラデカ(チェコ共和国), 7-6 (7-2), 6-2
K・カネピ(エストニア) (16) ○-× H・ワトソン(英国), 6-1, 6-3
Y・ウィックマイヤー(ベルギー) (21) ○-× 森田あゆみ(日本), 6-4, 7-5
J・ガイドソバ(オーストラリア) (24) ○-× A・メディーナ=ガリゲス(スペイン), 7-6 (7-4), 6-4
M・キリレンコ(ロシア) (25) ○-× C・シーパース(南アフリカ), 6-1, 6-4
S・シルステア(ルーマニア) ○-× A・ドゥルゲル(ルーマニア) (27), 6-2, 7-5
R・ビンチ(イタリア) (30) ○-× I・ブレモン(フランス), 6-3, 6-4
Y・チャン(台湾) ○-× J・クレイバス(アメリカ), 6-1, 6-4
V・キング(アメリカ) ○-× E・バルタチャ(英国), 4-6, 6-1, 6-4
E・マカロバ(ロシア) ○-× J・ラーソン(スウェーデン), 6-3, 7-6 (7-5)

今大会の優勝賞金は120万ユーロ。

(2011年5月27日5時13分)

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