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クルム伊達は敗退、森田が2回戦へ◇WSFG女子オープン

女子テニスツアーのWSファイナンシャル・グループ・女子オープン(アメリカ/シンシナティ、賞金総額200万ドル、ハード)は現地月曜日に開幕し、シングルス1回戦14試合を行い、共に予選を勝ち上がったクルム伊達公子(日本)森田あゆみ(日本)が1回戦に登場。クルム伊達は敗退するも、森田は勝ち上がり2回戦へ駒を進めた。

世界ランク59位のクルム伊達は、同じく予選を勝ち上がった同114位のA・アマンムラドワ(ウズベキスタン)の前に1-6, 2-6と完敗。わずか50分で敗れ早くも大会を後にした。

予選決勝では、復帰後2連敗中だったJ・クレイバス(アメリカ)をストレートで下して本戦進出を決めたクルム伊達だったが、この日はプレーが噛み合わず、2008年5月に世界ランク50位まで行ったアマンムラドワの前に完敗だった。一方、190cmの長身から繰り出すサーブが武器のアマンムラドワは、82%と高い確率で第1サーブを決め、うち81%をポイントに結びつけ、第2サーブでさえ86%でポイントを獲得していた。

好調のアマンムラドワは、自身のサービスゲームでは、クルム伊達に1度もブレークポイントを与えず、各セットで2度ずつブレークを奪い圧勝で2回戦進出を決めた。2回戦では第14シードのA・レザイ(フランス)を4-6, 6-3, 6-4の逆転で下す金星を上げた、同じく予選を勝ち上がったB・ヨバノフスキ(セルビア)と対戦する。

今大会、予選2試合をストレートで勝ち上がって来た同90位の森田は好調を維持し、この日も同57位のA・パーラ=サントンハ(スペイン)を7-6 (9-7), 6-2のストレートで退け本戦でも勝利を飾った。

接戦となった第1セットは両者1度ずつブレークを奪い、タイブレークへともつれ込んだ。そのタイブレークでも両者一歩も引かない展開ながら、最後は森田が押し切りそのセットの先取に成功。すると試合は森田へ傾き始め、第2セットでは1度ブレークを許すも、第1サーブの確立が36%とリズムを崩したパーラ=サントンハから3度のブレークを奪い、1時間29分で勝利を奪った。2回戦では第15シードのN・ペトロワ(ロシア)と主催者推薦のC・マーケイル(アメリカ)の勝者と対戦する。

その他の試合では再起に燃える元世界ランク1位のD・サフィーナ(ロシア)A・イバノビッチ(セルビア)が揃って勝利を上げた。サフィーナは、R・ビンチ(イタリア)を7-5, 6-4で、イバノビッチは第9シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)を2-6, 7-6 (8-6), 6-2の逆転で下し初戦を白星で飾った。

サフィーナは昨年の今大会では世界ランク1位で臨んでおり、見事決勝進出を果たした。決勝戦ではJ・ヤンコビッチ(セルビア)に惜しくも敗れるも準優勝に輝いていたが、今季は腰の怪我が長引き現在は同35位までランキングを落としてしまった。

しかしこの日は、同55位で今では数少ないサーブ&ボレーヤーのビンチを得意のリターンで攻め1時間38分で振り切った。この日も15本ものダブルフォルトを犯すなど、未だ本来の調子ではないサフィーナだったが、第2セットでは同じくサーブに苦しんだビンチにも助けられ、2年連続の決勝舞台へ向けて一歩前進した。

「良いプレーが出来なかったポイントもあったし、満足なポイントもあった。大会の早いラウンドで必要なのはとにかく勝利。厳しい試合だったけど、前向きで試合へ臨めて100%出し切れて今はハッピーよ。」と、サフィーナは勝利を素直に喜んでいた。

イバノビッチは2008年の全仏オープンを制し、直後に世界のトップへ上り詰めた。しかその後は長らくスランプに陥り、今季の4大大会では2回戦の壁を越えることすらできず、現在は同62位へと落ち込んでしまった。

この日の試合では、同12位で今大会前に出場した2週間前の『バンク・オブ・ウエスト・クラシック』で優勝を飾っているアザレンカに対しかつてのプレーを披露。第2セットを接戦の末に奪うと第3セットでは試合の主導権を握り2時間14分で大金星を飾った。2回戦では予選勝者のA・クドリャフツェワ(ロシア)を7-5, 6-4で下したY・シュウェドワ(カザフスタン)と対戦する。

サフィーナは2回戦では第4シードのK・クレイステルス(ベルギー)と顔をあわせる。今大会、上位8シード選手は1回戦が免除されており、2回戦からの登場。第1シードがヤンコビッチ、第2シードがC・ウォズニアキ(デンマーク)、第3シードがE・デメンティエワ(ロシア)、第4シードがクレイステルス、第5シードがF・スキアボーネ(イタリア)、第6シードがV・ズヴォナレーワ(ロシア)、第7シードがA・ラドワンスカ(ポーランド)、第8シードがN・リー(中国)と続く。

その他の試合結果は以下の通り。

S・ペア(イスラエル) (13) ○-× O・ゴヴォルツォバ(ベラルーシ), 6-3, 4-1 途中棄権
M・バルトリ(フランス) (16) ○-× A・メディーナ=ガリゲス(スペイン), 6-4, 6-0
A・クレイバノワ(ロシア) ○-× A・ドゥルゲル(ルーマニア), 6-4, 6-4
A・ボンダレンコ(ウクライナ) ○-× D・チブルコワ(スロバキア), 3-6, 6-2, 6-3
S・エラーニ(イタリア) ○-× J・ハンプトン(アメリカ), 6-4, 6-2
V・ドゥシェヴィナ(ロシア) ○-× A・ロディオノワ, 6-2, 7-6 (9-7)
M・ニクルスク(ルーマニア) ○-× S・リシキ(ドイツ), 6-3, 6-0
N・ヤゴステラ=ビベス(スペイン) ○-× V・キング(アメリカ), 3-6, 6-3, 6-1

今大会の優勝賞金は35万ドル。

(2010年8月10日14時31分)

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