最高級が向かう方向性 コンセプト案の協議
~デザイン会議 with CLUB REGNA #02~
企画提供:ヨネックス株式会社
ヨネックス株式会社が至高の一振りを目指して開発したテニスラケット、「REGNA(レグナ)」。2014年に初代、2019年に2代目が発売され、コアなテニスファンから愛され続けているラケットである。今回新デザイン開発に向け、ユーザー参加型の新プロジェクトが始動した。ラケットの新デザインを考案する際、通常社内でデザイン会議を開き議論するが、今回は「REGNA」を使用しているオーナーのみ入会できるCLUB REGNAメンバーが実際のデザイン会議に参加し、メーカーと共に開発を進める。
第1回目のデザイン会議はオンラインで行われ「CLUB REGNA(クラブレグナ)」の中から選ばれた6名の推進メンバーとメーカーが議論を交わした。
まずヨネックス株式会社の開発担当者からデザインの方向性を決めるためにA~Dの4つのコンセプトが紹介された。コンセプトAのイメージは「RETRO/STOIC-白×黒+質感の違い」、シンプルなデザインで白や黒がベース。黒×黒でも質感の違いでデザインに変化を見せる。マット系のヘルメットや黒主体のシューズがイメージとして紹介された。コンセプトBのイメージは「FUTURISTIC/STOIC-メタリック感+アクセントカラー」、黒をベースにメタリックな質感を使ったり、さし色を入れたりと先進的なデザイン。高級感のある電化製品や自転車などがイメージとして紹介された。コンセプトCのイメージは「FUTURISTIC/SPORTY-多色グラデーション」、トレンドでもあるグラデーションを部分的に使った配色。イヤホンやガジェット類がイメージとして紹介された。コンセプトDのイメージは「RETRO/SPORTY-有機的な色合い」、様々なカラーを使ってスポーティーさを出し、色のコントラストや配色でレトロ感を出した。昔ながらのスポーツカー、カラフルなスニーカーが紹介された。ヨネックス株式会社の開発担当者は「こういったコンセプトから考えるのは初めてだと思うが、自分が使うラケットがこういう色味だったら良いな、逆にこれなら嫌だなと、個人的な感覚で構わないので、たくさんの意見が欲しい」と述べた。
6人の推進メンバーからは次のような意見が出た。
オンラインミーティングの模様
A.Oさん(女性)
「Dのようにカラフルなラケットはあまり強そうではないかなと。私はDの案だとあまり嬉しくないなと感じます。
T.Sさん(男性)
「僕もOさんと同意見ですね。DのようなカラフルなものよりBのような重厚感のあるシックなデザインが良いなと思います。最高級ラケットということで、値段も安くないでしょうし、カラフルにしなくても良いのではないかなと思います。
M.Aさん(男性)
「私もカラフルなのは遊びで飾っておくのには良いけど、自分がプレーして勝ちにいくときには違和感がありますね。」
K.Iさん(男性)
「カラフルなのはおもちゃっぽいイメージが自分の中にはあって。REGNAは他にはない、唯一無二のラケットにしたいので、AやBの黒ベースなカラーが良いかなと思います。」
D.Kさん(男性)
「私はシンプルなものが好きなので個人的にはAの案。シンプルなデザインで高級感や特別感を出すのは難しいと思いますが、そういうラケットにしてほしいです。」
Y.Kさん(男性)
「今の現行のREGNAが黒主体なので、それに少し色味を加えていっても良いのかなと、そうするとCも良いと思います。AとBとCをうまく掛け合わすことができれば面白いんじゃないかなと思います。」
REGNA(左から) 初代REGNA/初代REGNA 100/2代目REGNA 98/2代目REGNA 100
推進メンバーから一通り意見が出たところで、ヨネックス株式会社の開発担当者も交えて議論が始まった。
開発担当者
「A、B、Cの方向性だとどれが良いと思いますか。」
A.Oさん
「私はコンセプトAが好きだけど、どこかで見たことのあるような色味になりそうなので、Bのコンセプトだと全く新しいものが生まれそうで可能性を感じます。Cも面白いなと思ったんですけど、デザイン次第かなと。色によって良い悪いがはっきりしそうですよね。」
M.Aさん
「さし色でCのグラデーションを入れるのはありだと思います。ただ全体にグラデーションだとちょっとね。」
開発担当者
「今の感じだとDの方向は行かない方が良いかなと。Aだと今のREGNAと代り映えしないのかなという意見もあったので、そういった意味でCを組み合わせていけたらなと思っています。」
ヨネックス開発担当者
推進メンバーからDの案はあまり好まれず、AやBといった黒ベースのコンセプトで推していきたいという意見が多かった。一方開発担当者としては黒ベースだと今までのREGNAと代り映えしない部分もあるので、Cのグラデーションを上手く使っていきたいとい方向性も示した。その他にもグロメットやエンドキャップをアレンジするような意見や艶の有無などの議論もあり、ヨネックス株式会社の開発担当者からは「私たちでは考えられないような発想が出てきますね。」というように細部まで拘った意見も交わされた。
オンライン会議で出た意見をもとに、ラケットにカラーリングされた6つのデザインが出来上がり、第2回で議論される。
イメージが浮かび上がり、現実味を帯びてきた。第2回デザイン会議ではどのような意見が交わされるだろうか。最高級の逸品が向かう方向はいかに。
次回記事は2021年10月公開予定