女子テニスのBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、プレミア5)は14日、シングルス1回戦が行われ、主催者推薦で出場の
R・ビンチ(イタリア)はラッキールーザーの
A・クルニッツ(セルビア)に6-2, 0-6, 3-6の逆転で敗れた。
>>錦織vsディミトロフ 1ポイント速報<<>>錦織らローマ対戦表<<>>大坂vsハレプ 1ポイント速報<<>>大坂らローマ対戦表<<今大会を最後に引退を表明していたビンチは、試合後の会見で約20年に亘るテニス人生を振り返った。女子テニス協会のWTAが公式サイトで、その模様を掲載した。
「完璧な終わり方」と語るビンチは「簡単ではなかったけど、この日へ向けて集中していた。1週間前、カレンダーをとって9・8・7とカウントダウンしていた。いつもより練習もしていないのは分かっている。試合のスケジュールを見た時、ハッピーだった。試合を楽しもう、いい形で終えよう、全ての人々にさようならと言おうと思っていた」と試合へ向けての気持ちを語った。
35歳のビンチはプロテニス人生でシングルス世界ランクトップ10に入り、ダブルスでは1位へ上り詰めた。また、同胞の
S・エラーニ(イタリア)とのペアでは4組目となる四大大会全てで優勝を飾った。
世界のトップで戦っていたビンチだったが、昨年はシーズンをトップ100圏外で終えると、2018年シーズンをもって現役生活にピリオドを打つ決断を下すと同時に、その最後の舞台をローマで終えようと決めていた。
「自分自身には『OK、リラックスしてあと3・4カ月プレーを続けて、全ての人々にさようならを言おう』と言っていた。これまでの数カ月で気持ちが変わることはなかった。ここには良い状態、良い体調で臨めるように努めた。これからリラックスできる」
ビンチのシングルスでの最大のハイライトは、2015年の9月だった。全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)にノーシードで臨んだビンチは次々と勝利をおさめると4強へ勝ち進んだ。そして、年間グランドスラム達成まであと2勝と迫っていた当時世界ランク1位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)を相手に見事な番狂わせを演じ、世界中を驚かせた。
「何度も何度も振り返った。素晴らしい思い出がたくさんある。何かコメントするのは難しいけど、あの勝利は信じられない勝利だったし、人生で最高の勝利だった。セリーナと共にメディアも観客も自分を覚えてくれている。信じられない1日だった」
決勝は
F・ペネッタ(イタリア)とのイタリア人対決が実現した。ストレートで敗れ準優勝に終わったが、ビンチ、ペネッタに加えエラーニ、2010年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)を制した
F・スキアボーネ(イタリア)、引退したばりの
K・ナップ(イタリア)らイタリア女子テニスの黄金時代を築いた。それを示すように、国別対抗戦のフェドカップでは、2006・2009・2010・2013年に優勝した。
「そんな選手たちのグループの1人でいれたのは最高だった。みんな友人で、何度もフェドカップでは共に戦った。今はそれも変わってしまった。フラビア(ペネッタ)はもう引退しているし、今度は自分の番。フランチェスカ(スキアボーネ)ももうすぐか分からないけど、若手も育っている。そんな素晴らしい選手たちと戦えたのは誇りに感じている」
ビンチは現代のベースラインからのパワーテニスに対し、バックハンドでスライスを多用するプレースタイルだった。
「難しいテニスをしてた。古いスタイルなのは分かっていた。いつも万全な状態でいられるようにしていたし、たくさん走らなければならなかったし、1つ1つのショットをいつも考えながら打たなければならなかった」
「トップ10、グランドスラムでの戦い、そして自分自身を誇りに思う。もちろん、アップダウンもあった。それでも自分自身、自分のテニス人生には本当に誇りに思っている。常にベストを尽くしていたし、全てのことに対して満足している」
5月13日開幕の男子テニス BNLイタリア国際をWOWOWメンバーズオンデマンドにて全日程無料配信中。
【放送予定】
2018年5月13日(日)~5月20日(日)
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