女子テニスで元世界ランク4位の
伊達公子が7日、有明コロシアムで現役引退会見を行った。
「皆さん、お集まりいただき誠にありがとうございます。場所を選んだのは有明コロシアムということで再チャレンジを始めたときの場所もテニスコートでした。」
「今回引退試合として選んだ場所が有明ではあるんですけれど、(ジャパンウィメンズオープンは)コロシアムを使わないということで、コートに立ってプレーするチャンスというのがありませんでしたので、この有明コロシアムの思い出が詰まったこの場所を、皆さんに気持ちを伝える場所として選ばせていただきました。」
46歳の伊達は、8月28日に自身のブログで「再チャレンジにピリオドを打つ決断」と綴り、2度目の現役生活を引退することを報告した。
1989年にプロ転向を果たし、ツアー通算8大会でタイトルを獲得。四大大会では3度ベスト4に進出を果たし、アジア出身の女子プレーヤーとして初めて世界ランキングでトップ10入りを果たすなどの活躍を見せたが、1996年に1度現役を引退。
2008年に現役復帰すると、2014年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)ダブルスでベスト4に進出を果たしたが、その後は故障に苦しみ、2016年には手術を受けた。
手術以降はリハビリに専念し、今年5月のカンガルーカップ国際女子オープンテニス2017(日本/岐阜、ハードコート)で約1年4カ月ぶりに復帰。同じく5月のチャンウォン女子チャレンジャー(韓国/チャンウォン、ハードコート)で復帰後初勝利を飾った。
伊達は2度にわたる長い現役生活を振り返り「こんなに幸せなアスリートもそうはいないんじゃないかと思います。2度も世界のトップレベルで戦うことが出来た。」
「何よりもツアーを楽しく、若いプレーヤーや海外の選手たちとも仲良く一緒にツアーを回りながらいつも冗談を言い合って、みんな快く練習もしてくれました。幸せなアスリートだったんじゃないかなと思います」と心境を明かした。
今後は、11日開幕のジャパンウィメンズオープン(日本/東京、ハード、 WTAインターナショナル)で現役最後の試合を迎える。伊達の初戦は12日(火)に組まれていることが発表されている。
最後に伊達は「テニスから競技者としてテニスコートを去るというのは本当に寂しいし残念でならないですが、一生出来るものでもないですし、自分の中で一つの区切りとして。今回の引退というのは必ずしもテニスと(自分を)切り離す気持ちではないです。」
「これからも競技者ではなくなってもテニスと向き合いながら、テニスに対する思いはずっと持ち続けて、常に自分の隣にテニスがある人生にしていきたい。本当にテニスと出会えて良かったなと思います」と会見を締めくくった。
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