男子テニスのATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)は13日、グループ・イバン レンドルの予選ラウンドロビンが行われ、5連覇と6度目の優勝を狙う第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードのD・ティエムを6-7 (10-12), 6-0, 6-2の逆転で下し、初戦を白星で飾った。試合後の会見では「イライラしたけど、自分自身を取り戻して気持ちを1つにし、集中も高めることが出来た」と振り返った。
>>ファイナルズ組み合わせ表<<この日、序盤から激しい打ち合いを見せた両者は一歩も譲らず、第1セットはタイブレークへ突入。その後、ジョコビッチは6度のセットポイントをしのいだが、このセットを落とし「それほど多くの悪いプレーはしていなかった。彼(ティエム)のプレーの質がただ高かっただけ」とコメントした。
タイブレークでは3本のダブルフォルトを犯すティエムに助けられ、ジョコビッチも1度セットポイントを握ったが、それを活かすことが出来ず「スリリングだった。そこで彼は良いプレーをした」とタイブレークを振り返った。
「第2セットの最初の数ゲームが大切。序盤にブレークしなければと感じていた」と話したジョコビッチは、第2セットの第1ゲームでこの試合初のブレークに成功し「どんどん気分が良くなっていった。彼のセカンドサービスでは、プレッシャーをかけて優位にプレーした。特に第2セットは、とても良いプレーが出来たし、ファイナルセットもそれを続けられた」と勝因を語った。
続けて「第1セットはお互い全くブレーク出来なかったことを考えると、あのリード(第2セット序盤)は意味があるものだった。それからコート上で、よりリラックスし始めたと思う。それが自分のプレーに良い影響を与えた」とジョコビッチ。
ツアー・ファイナルズで2008年に初優勝したジョコビッチは、2012年から4連覇中。
今年は全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で史上8人目の生涯グランドスラム(全豪・全仏・全英・全米の四大大会で優勝)達成の快挙を成し遂げたが、7月のロジャーズカップ(カナダ/トロント、ハード、ATP1000)以降優勝がなく、11月7日に発表された世界ランキングでは2014年7月7日から守ってきた世界ランク1位から2年ぶりに2位へ転落。
今大会の結果次第では、再び1位へ返り咲くチャンスが残されている。
ジョコビッチとティエムはM・ラオニチと
G・モンフィス(フランス)のグループ・イバン レンドル。
錦織圭、
A・マレー(英国)、
S・ワウリンカ(スイス)、
M・チリッチ(クロアチア)はグループ・ジョン マッケンローに入っている。
ATPワールドツアー・ファイナルズは4選手が2グループに分かれて総当り戦を行い、各グループの上位2名が決勝トーナメントに進出。1位通過者はもう一方のグループの2位通過者と準決勝で対戦する。
獲得ポイントは予選ラウンドロビン1勝あたり200ポイント、決勝進出で400ポイント、優勝すると500ポイント、最大で1,500ポイントを獲得する。
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