男子テニスのスイス・インドア(スイス/バーゼル、室内ハード、ATP500)は30日、シングルス決勝が行われ、第3シードの
錦織圭は第4シードの
M・チリッチ(クロアチア)に1-6, 6-7 (5-7)のストレートで敗れて大会初優勝とはならず、2月のメンフィスオープン(アメリカ/メンフィス、ハード、ATP250)に続く今季2勝目を逃した。
第1セット、錦織は第4ゲームでいきなり3本のブレークポイントを与えてしまい、そこから30-40とするもパッシングショットを決められてブレークされる。続く第6ゲームでもダブルフォルトを犯すなどミスが増え始め、またもブレーク許してこのセットを落とす。
第2セットに入っても強烈なストロークを放つチリッチに押されてしまった錦織は、第10ゲームでセットポイントを握ったが活かすことができず、タイブレークを落としてストレート負けで準優勝となった。
両者は今回が12度目の対戦で、錦織の7勝5敗。今年のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)4回戦で錦織が左脇腹の痛みにより棄権した時以来の対戦だった。
また、両者ともに四大大会初のタイトルがかかった2014年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)決勝では錦織がストレートで敗れた。
今大会で錦織は、10月上旬の楽天ジャパン・オープン(東京/有明コロシアム、ハード、ATP500)で痛めた臀部の怪我からの復帰戦となった1回戦で世界ランク77位の
D・ラヨビッチ(セルビア)、2回戦で世界ランク38位の
P・ロレンジ(イタリア)、準々決勝では過去4連敗中だった
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)にストレートで初勝利。
準決勝では
G・ミュラー(ルクセンブルグ)の高速サービスに苦しみ、2本のマッチポイントを握られて崖っぷちに立たされるも、4-6, 7-6 (7-3), 6-3の大逆転勝利で勝ち上がった。
今年はメンフィス・オープンで大会初の4連覇を達成、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)、バルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)、ロジャーズ・カップ(カナダ/トロント、ハード、ATP1000)の3大会で準優勝。
その後、リオデジャネイロ・オリンピックでは日本勢96年ぶりとなる銅メダル獲得、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)ではベスト4へ進出した。
また、11月13日に開幕するATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、ハード)に3年連続の出場が確定しており、31日発表の世界ランキングでM・ラオニチを抜いて自己最高タイの4位に復帰することが決まっている。
一方、勝利したチリッチは8月のW&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)に続く今季2つ目のタイトルを獲得した。
31日から始まるBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード、ATP1000)で錦織は第5シード、チリッチは第9シードで出場する。
錦織は初戦の2回戦でA・マンナリノと
V・トロイキ(セルビア)の勝者と対戦する予定。
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