テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は5日、女子シングルス準々決勝が行われ、第8シードの
V・ウィリアムズ(アメリカ)がノーシードから勝ち上がった
Y・シュウェドワ(カザフスタン)を7-6 (7-5), 6-2のストレートで下し、今大会7年ぶりのベスト4進出を決めた。
>>ウィンブルドン対戦表<<過去5度の優勝を誇る36歳のヴィーナスは、2010年の全米オープン以来となるグランドスラムでの4強入りを果たした。
「テニスをしているのが楽しくて仕方がない。今は常にそう感じる。試合に勝つと、勝てば勝つほど喜びが増すもの。その感情に嘘はない。」とヴィーナスは、ここへ来ての好調ぶりへ気持ちを高めていた。
第1セットのタイブレークでは、2ー5とシュウェドワにリードを許していたヴィーナスだったが、そこから5ポイント連取する反撃を見せてそのセットを先取し、続く第2セットではシュウェドワを圧倒した。
「これまでの勝利も敗戦も、この瞬間を導いてくれている。こんな瞬間はそう簡単には訪れないもの。もしあなたが
S・ウィリアムズ(アメリカ)だったら、たくさん経験するかも知れない。でも私はヴィーナスだから、今日は最高の日になった。」と、喜びを表していた。
ドローで逆の山にいる妹のセリーナも準決勝進出を決めており、決勝戦での対戦の可能性を問われたヴィーナスは「そうなったら最高。明らかに彼女(セリーナ)はタフな相手。彼女にはどんどん勝って欲しい。もちろん自分が決勝戦で対戦しなければのこと。もしそこまで勝ち上がったら話は別。でもそうじゃなければ、彼女に優勝して欲しい。」と妹への想いを語っていた。
セリーナとヴィーナスの対戦成績はセリーナが16勝11敗とリードしており、今大会では2000年の準決勝でヴィーナスが勝利しそのまま初優勝。そして2008年の決勝戦でも勝利していた。セリーナは2002年・2003年・2009年の決勝戦でヴィーナスを下してタイトルを獲得している。
今大会の女子シングルスで最年長のヴィーナスは、これがウィンブルドン19度目の出場。そして、1994年の同大会で
M・ナブラチロワ(アメリカ)が37歳でベスト8入りして以来となる最年長での準々決勝進出となった。
2001年・2005年・2007年に優勝しているヴィーナスは、シェーグレン症候群を患い近年はあまり良い成績を残せずにいた。その病は、関節痛やエネルギーの消耗を引き起こすもの。
ヴィーナスは「快進撃を続けている選手相手のタフな一日だった。」とシュウェドワとの対戦を振り返った。世界ランク96位のシュウェドワは、自身3度目のグランドスラムでの準々決勝進出だった。
ヴィーナスは決勝進出をかけて、第4シードの
A・ケルバー(ドイツ)と準決勝で対戦する。ケルバーは第5シードの
S・ハレプ(ルーマニア)を7-5, 7-6 (7-2)で下しての勝ち上がり。
今年の全豪オープンでグランドスラム初優勝を飾ったケルバーは、ヴィーナスとの対戦成績を3勝2敗とわずかにリードしているが、2014年以来対戦していない。
ヴィーナスは「彼女(ケルバー)とはこれまで何度も素晴らしい試合を戦ってきた。でも、しばらく対戦していない。明らかに彼女は最高のシーズンを送っていて、またこうしてグランドスラムの舞台で成績を残している。決勝戦へ向けて歩み続けたいし、今日のような勝ち上がりを飾りたい。」とケルバーとの対戦への抱負を語っていた。
(STATS - AP)
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