テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は30日、女子シングルス決勝が行われ、世界ランク1位で第1シードの
S・ウィリアムズ(アメリカ)は第7シードの
A・ケルバー(ドイツ)に4-6, 6-3, 4-6のフルセットで敗れて2連覇と7度目の優勝、さらに元世界ランク1位の
S・グラフ(ドイツ)に並ぶ四大大会最多の22勝目とはならなかった。
>>全豪オープン対戦表<<決勝戦の第1セット、セリーナは強烈なストロークで攻めるも、ラリー戦で先にミスをしてしまい、このセットだけで23本もの凡ミスを犯してこのセットを落とす。
続く第2セットでは、気持ちを切り替えて挑んだセリーナ。第1セットとは違う試合を展開し、凡ミスも5本に抑えてケルバーを圧倒してセットカウント1-1でファイナルセットへ持ち込む。
しかし、ファイナルセットでは女王セリーナに対して全力で向かってきたケルバーの勢いに押され、またもミスを連発。最後はセリーナのボレーがラインを割り、2時間8分で敗れた。
セリーナは、喜びのあまり試合後コートに倒れこんだケルバーへ歩み寄り、ハグをして笑顔で称えていた。
両者は今回が7度目の顔合わせで、セリーナはケルバーとの対戦成績を5勝2敗とした。最初にケルバーに敗れたのは2012年のシンシナティ・オープンでのこと。
セリーナは昨年のウィンブルドンでタイトルを獲得したことにより、自身2度目となるグランドスラム4大会連続優勝の「セリーナ・スラム」を達成。
全米オープンでは1988年のグラフ以来27年ぶり史上4人目となる同じシーズンで四大大会全てを制する「年間グランドスラム」をかけて臨むも、準決勝で当時世界ランク43位の
R・ビンチ(イタリア)にまさかの敗戦を喫して偉業達成を逃した。
全米オープンの準決勝敗退が響き、セリーナはその後の時間を心身の休養にあてるため、ツアー・ファイナルを含む大会を全て欠場し、今季へ向けて準備をしてきた。
しかし、今回ケルバーに敗れたことで、グラフに並ぶ四大大会最多タイの22勝はあと一歩のところで持ち越し、さらに昨年の全米オープンと今回の全豪オープンの2大会連続でタイトル獲得とはならなかった。
一方、見事勝利を手にした世界ランク6位のケルバーは、ドイツ人女子で元世界ランク1位のグラフ以来22年ぶりのグランドスラム優勝となった。大会後の世界ランキングでは、自己最高位となる2位に浮上する。
>>WOWOWで全豪オープン実況中!吉崎仁康氏による現地レポート<<
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