テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は26日、男子シングルス準々決勝で、第7シードの
錦織圭を6-3, 6-2, 6-4のストレートで下した第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)が2年連続のベスト4進出を果たした。この日のジョコビッチは4回戦とは別人で、錦織を圧倒した。
>>全豪オープン対戦表<<ジョコビッチは24日に行われた4回戦で第14シードの
G・シモン(フランス)と対戦し、まさかの大苦戦を強いられた。炎天下の中、フルセットまでもつれたこの試合は、ジョコビッチらしくないミスを連発し、終わってみるとエラーの数は100本、試合時間は4時間32分と激戦だった。
心身共に消耗が激しかったジョコビッチに対し、同日の4回戦で第9シードの
JW・ツォンガ(フランス)にストレートで勝利した錦織は、今大会でわずか1セットしか落としておらず、体力が温存出来ていた。
迎えた準々決勝、スコアだけを見るとジョコビッチの圧勝に思えるが、錦織も決して調子が悪いわけではなく、むしろ前のツォンガ戦で調子が良かったからこそ出来るイメージのままにプレーしていた。
しかし、錦織のプレーはことごとくラインを割りミス。ジョコビッチはその隙を逃さず確実にチャンスをものにして、錦織のペースを上げさせなかった。
ジョコビッチは錦織戦までの中1日で完全にプレーとメンタルを修正し、4回戦で犯したエラー100本に対し、今回はトータルで27本に抑えた。その修正力が、王者の座に君臨し続ける理由の1つ。調子が悪い時でも勝てるテニスが出来ることが「強さ」に結びついている。
準決勝へ駒を進めたジョコビッチは、第3シードの
R・フェデラー(スイス)と決勝進出をかけて激突する。両者は過去に44度対戦しており、対戦成績は22勝22敗のイーブン。準決勝でこの均衡が破れる。決勝を前にBIG4対決が実現となった両者の試合に注目が集まる。
>>WOWOWで全豪オープン実況中!吉崎仁康氏による現地レポート<<
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