ベルギーのヘントで11月27日から開催されている男子国別対抗戦デビスカップ決勝戦は、28日にダブルスの試合が行われ、
A・マレー(英国)/
J・マレー(英国)組が
D・ゴファン(ベルギー)/
S・ダルシス(ベルギー)組を6-4, 4-6, 6-3, 6-2で下してイギリスが79年ぶりの優勝へ向けて2勝1敗とし、あと1勝と迫った。
29日に行われるリバース・シングルスの第1試合で、イギリスのエースであるマレーがゴファンとのエース対決を制するとイギリスの優勝が決まる。
「まだ勝敗は分からない。」とマレーは、自身の対戦へ気を引きしめていた。
ゴファンはこれまでのマレーとの2回の対戦で、セットすら奪ったことがない。最後に対戦したのは先月行われたパリでのマスターズ1000大会で、その時も6-1, 6-0の完敗を喫していた。しかし両者は、クレーコートでは一度も対戦していない。
ゴファンは「クレーコートでは、良い試合をするための幾つかの武器を持っている。」と語っているが、この2日間でシングルス、ダブルス含め9セットを既に戦っている。「もし明日も5セット戦ったとしても何ら問題でもない。それには準備ができている。」と、体力への不安を払拭していた。
世界ランク2位のマレーに対し、ゴファンは同ランク16位である。
「今日の試合が4セットで終わって良かった。」と語るマレーは、ここまでゴファンより2セット少ないプレーをしている。
ゴファンとダルシスは今回が初めてペアを組んでのダブルスとなっていたが、マレー兄弟はこれでこの二人で臨んだダブルスでは4勝0敗としている。
「一緒に組んでダブルスを戦った経験、この1年間でのダブルスでの経験が今日の試合の勝敗を分けたと思う。最初の3セットではもっと良い結果へ繋がるチャンスがあったが、それを生かし切れなかった。」とベルギーのJ・ヴァン=エルク監督が敗因を分析していた。
そして「明日はまた難しい1日になる。それでもチームとして信じ、立ち上がり、戦わなければならない。我々には大きな任務が待ち構えている。」と最終日へ目を向けていた。
ベルギーは今回の決勝戦で初優勝を狙っている。一方のイギリスは10度目のを狙っているが、1936年以降優勝から遠のいている。
この日の試合では、第1セットを先取した時にマレーは興奮のあまり、イギリスの応援団へ向けて拳を掲げて飛び回っていた。
「デビスカップの決勝戦で兄弟と共にダブルスを戦い、勝利を祖国へもたらすことが出来たのは、間違いなく最高の気分となった。こんな機会はこれからもないだろう。だからプレーを楽しんでいた。」とマレーは、この日の気持ちを語っていた。
イギリスのL・スミス監督は「今日の試合がこの決勝戦の勝敗を決めたわけではないが、それでもこの日のダブルスの勝利は我がチームを良い位置へと導いてくれた。本当に良くやってくれた。」と、マレー兄弟を労っていた。
「明日は1試合目だけではなく、2試合目も勝利に関わって来るかも知れない。アンディ(マレー)も、次のシングルスで誰が起用されるかは分からないが、どの選手もしっかりと準備は出来ている。」と、最終日への意気込みを語っていた。
(STATS - AP)
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