男子テニスツアーの最終戦であるATPワールド・ツアーファイナル(イギリス/ロンドン、ハード)は19日に行われたグループ・スタン スミスの予選ラウンドロビンで、第3シードの
R・フェデラー(スイス)に5-7, 6-4, 4-6のフルセットで敗れて1勝2敗とし、2年連続の決勝トーナメント進出を逃した第8シードの
錦織圭(日本)。敗れはしたものの、今季最後の試合は錦織らしい試合で幕を閉じた。
>>ツアーファイナル組合せ表<<第1セットを接戦の末に落とした錦織は、第2セットでもゲームカウント1-4と苦しい状況に立たされる。だが、ここからリターンエースなどの猛攻を見せて挽回し、今大会ここまで全てストレート勝ちのフェデラーから初めて1セットを奪った。
勝敗のかかるファイナルセットでは、会場が沸くスーパーショットを披露するなど一進一退の攻防が続くが、その後訪れていたチャンスを活かせず、最後はフェデラーの勢いを止めることが出来ずに2時間10分で敗れた。
今季錦織は、メンフィス、バルセロナ、ワシントンDCと3度の優勝を飾り、3月には自己最高位となる4位を記録するなど、昨年に続く好調さを見せていた。
だが、昨年準優勝を果たした全米オープンでは1回戦で
B・ペール(フランス)に敗れてまさかの初戦敗退。その後、楽天ジャパン・オープン準決勝でまたもペールに敗れて大会2連覇を阻まれ、上海マスターズは早期敗退を喫すなど錦織らしさは影を潜めてしまった。
そんな中迎えた最終戦、予選第1戦では
N・ジョコビッチ(セルビア)に完敗したが、第2戦では
T・ベルディヒ(チェコ共和国)を接戦の末に下し1勝1敗で準決勝進出に望みを繋いだ。しかし、今回フェデラーに敗れて準決勝進出とはならなかったものの、今季最後の試合は錦織らしさが見えた。
試合後、錦織は「何故かは分からないけど、リターンがとても良かった。だから、あれだけブレークも出来たと思う。」と自身のリターンに手応えを感じ、敗戦ながらも好プレーを実感していただけに、来年の活躍も期待せずにはいられない。
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