テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は2日、男子シングルス2回戦が行われ、今大会を最後に現役引退の
M・フィッシュ(アメリカ)は第18シードの
F・ロペス(スペイン)に6-2, 3-6, 6-1, 5-7, 3-6のフルセットで敗れ、テニス人生に幕が下りた。
>>全米オープン対戦表<<この試合、フィッシュは左右にボールを散らして同年代のロペスからミスを誘い、また積極的なプレーで追い詰めた。第3セットからロペスのミスが目立ち始め、その隙を見逃さなかったフィッシュがセットカウント2-1とする。
そして第4セットの第10ゲームでサービング・フォー・ザ・マッチを迎えるもラブゲームでブレークバックを許したフィッシュは3ゲーム連取され、ファイナルセットへもつれ込む。
ファイナルセットは懸命に試合を立て直そうとしたフィッシュであったが、第8ゲームから足の痙攣によりボールを追うこともままならない状態だった。最後はフィッシュのバックハンドがサイドアウトし、ゲームセットとなった。
試合後フィッシュは、会場を埋め尽くす地元アメリカの観客の大きな声援を一身に浴びながらコートを去っていった。
両者は過去8度目対戦しており、対戦成績はフィッシュから5勝3敗。2012年のシンシナティ・マスターズ以来だった。
33歳のフィッシュは、キャリア通算6勝を飾っており、世界ランキングでは7位まで上り詰めた実力者。グランドスラムでは3度ベスト8入りを果たしている。
2012年の全米オープンでは
G・シモン(フランス)らを下して3回戦まで勝ち上がり、4回戦で
R・フェデラー(スイス)と対戦するはずだった。しかし、試合直前で体調不良により棄権。
その後はツアーを離脱して治療に専念することになり、2013年には復帰を果たすも2014年は1度も大会に姿を現すことはなかった。
グランドスラム出場はフィッシュを襲ったあの悪夢の日から3年ぶり。今大会で引退を表明しているフィッシュは、テニス人生の分岐点となった全米の地を自らの最後を飾る場所とした。
一方、勝利した世界ランク19位のロペスは、キャリア通算4勝を誇り、今年の3月に記録した12位が自己最高位となっている。グランドスラムでは、2005・2008・2011年のウィンブルドン8強入りが最高成績。
今大会の前哨戦であるシンシナティ・マスターズ3回戦では、
R・ナダル(スペイン)から逆転勝利をおさめている。
3回戦では、第10シードの
M・ラオニチ(カナダ)と
F・ベルダスコ(スペイン)の勝者と対戦する。
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