グランドスラムの実況やテニスのイベントなどで司会をするフリーアナウンサー吉崎仁康(よしやす)氏がtennis365.netの独占インタビューに応じた。
【吉崎仁康 独占インタビュー】
-Q.テニスの実況以外のお仕事はどのような事をされていますか?
テニスのクリニック、トークショーの司会だったり、テニスに関する仕事が8割以上ですね。
それ以外ですとスカッシュや車いすテニスの実況、情報番組のレポーターなどします。
テニス以外のスポーツの実況をされる方もいますが、自分がテニスをしてきたのでテニスの仕事で通した方がいいなと思っています。
-Q.テニスの仕事を行うきっかけは?
元々は長野県の長野放送のアナウンサーを6年していました。高校、大学と同志社でテニスをやっていて、プロ選手もチームメイトから出ていてテニスに関わりたいなと思っていました。もしフリーになって東京に行けるならウィンブルドンの実況がしたいと思い、会社を辞めてフリーになって東京に出てきました。
フリーになってテニスの仕事をすると決めていたので、全然違う仕事をするのはやめようと思っていました。
そしてWOWOWのプロデューサーの方に電話したり、お客様相談室に実況をさせてくれと相談しました。そうしたらオペレーターの方にはひかれましたが(笑)。
その後、関係が築くことが出来て2年後にオーディションを開いてもらって、それが2010年なので(テニスの仕事に就いて)5年ですね。
ラッキーだったのが会社を辞めた年が2008年、
錦織圭(日本)選手が大ブレークして、さらに
クルム伊達公子(日本)選手が現役復帰したりとテニスが盛り上がった年でWOWOWも中継数が増えた時でした。
-Q.今年実況した試合で印象に残っている試合は?
女子は全豪オープン準決勝
N・リー(中国)と
E・ブシャール(カナダ)の試合です。
ブシャールは伸び盛りの当時19歳、リーは全豪で2回決勝に行っていて、ベテランという。そして終わってみるとリーは優勝して引退、ブシャールはウィンブルドンで準優勝と世代交代の瞬間だったのかなと思いました。
対戦してみるとリーが強かったですね、第1セット5-0まで行って。そうしたらリーが崩れたのとブシャールが食らいついてきました。
ブシャールは攻めは良いけど攻め込まれるとカウンターが打てないなという話が当時上がってきましたね。
そしてリーが優勝して、
S・ウィリアムズ(アメリカ)に対抗できる選手はリーなのかなと思っていました。
そしてリーが引退してこれまでアジアテニスを引っ張ってきた存在が錦織圭選手に変わったというのも転換期だったのかと思いました。
男子では全米オープン3回戦、
T・ロブレド(スペイン)と
N・キリオス(オーストラリア)の試合です。キリオスはウィンブルドンで
R・ナダル(スペイン)を破りました。19歳で運動能力も素晴らしくサーブの強力で193cmあり、感情的でやんちゃな選手。
ロブレドは32歳、ハードコートも強いですが典型的なスペインのクレーコーター的なテニスをして派手ではないですが紳士的。
これは人間性もプレースタイル、体格差、若手とベテランと全て対照的で、試合が始まると第1セットはキリオスが勢いで行くのですが、第2セットからはロブレドがバックハンドのスライスを使って、キリオスに打たせ無いようにしたらロブレドがハマりましたね。上手いなと思いました。
どちらも対照的で若さを経験がねじ伏せた試合でした。昨年の全米でロブレドは
R・フェデラー(スイス)に勝っていますし、30代が強いというのは嬉しいですよね。そこに若手がどう挑むかというのも楽しいです。
それと個人的に片手バックハンドの選手が好きなのでロブレド、
R・ガスケ(フランス)、
S・ワウリンカ(スイス)、R・フェデラー、
G・ディミトロフ(ブルガリア)などが勝つと嬉しいですね。
テニスというのは同じコート、同じラケットでやっているのにプレースタイルが全員違うというのが楽しいですよね。
※続きは12月30日(火)に配信する。
《吉崎仁康 オフィシャルfacebook》《吉崎仁康 オフィシャルブログ》
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