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鍋島昭茂 記憶に残る名勝負

実況でお馴染みのフリーアナウンサー鍋島昭茂氏がtennis365.netの独占インタビューに応じた。

【鍋島昭茂 独占インタビュー】

これまで実況した中で印象に残っている試合は?
甲乙つけがたいのですが、2005年マスターズカップ決勝、R・フェデラー(スイス)とD・ナルバンディアン(アルゼンチン)の対戦です。(この時の試合はナルバンディアンが2セットダウンから大逆転勝利をおさめて優勝を飾った)

この時の大会はR・ナダル(スペイン)やA・アガシ(アメリカ)が出場権利を持っていたのですが、ナダルは大会前、アガシは大会中の怪我で欠場してしまって、フェデラーも直前のバーゼル(スイス・インドア)で足を痛めて、本当は欠場すべきだったのですが当時No.1の責任感からか出場したんです。

そしてA・ロディック(アメリカ)も欠場してナルバンディアンが出場することになりました。

あの時のフェデラーはそれでも勝ち続け決勝に進み、当時の決勝は5セットマッチでナルバンディアンとの決勝でフェデラーが先に2セット取るのですが、そこからナルバンディアンが追いついて第5セットもフェデラーがリードするのですがナルバンディアンが追いつく。フェデラーの足はもう限界で、ナルバンディアンは直前に父親を亡くしていて、母親がコートサイドにいました。

両者の想いが伝わってきて、現地の上海で実況してたのですが解説の丸山薫さんと涙を流しながら実況していました。2人に優勝トロフィーを上げたくなるような試合でした。

当時のフェデラーは1セット落としただけでニュースになるくらい強かったですからね。

そしてこの時のマスターズ、予選ラウンドロビン1試合目もフェデラーとナルバンディアンの試合でした。こういった所にドラマを感じますね。

それに続く試合では2005年のローマで行われたナダルとG・コリア(アルゼンチン)の決勝、5時間14分の試合ですね。あの時も決勝だけ5セットマッチで、この死闘がナダル時代の到来を告げた試合だったと思います。この試合で印象的だったのはナダルのダブルフォルトが第5セットの第12ゲームまで無かったことですね。

それと2004年の全仏オープン1回戦、A・クレマン(フランス)とF・サントロ(フランス)の6時間34分の試合、2日目の試合を実況しました。本当はT・ヘンマン(英国)の試合をやるはずだったのですが変更となり、また何ゲームもやりましたね。

後は2010年の全仏オープン、クルム伊達公子(日本)さんがD・サフィーナ(ロシア)に足を引きずりながらも勝った試合です。コート・スザンヌ・ランランで行われて、 この時は坂本真一さんの解説でした。伊達さんがスゴイのは足が動かないのにサフィーナを左右に振り回して、なぜか伊達さんのがいる中心にボールが集まってくるという、流石だなと思いました。

たくさんありますね。それぞれの選手にベストマッチがあるので。

シーンで言うとフェデラーとM・サフィン(ロシア)のタイブレーク20-18というのが一番残っています。2004年のマスターズ、ヒューストンの準決勝でした。そのタイブレークは18-18までエラーではなく全てウィナーで試合が進みました。18-18か18-19の場面でサフィンがサーブを打つ時にスペアボールを落として、嫌な間だなと思ったらフェデラーがポイントをとって勝利したというのも印象に残っています。

たまにしか実況しないのですが気になる選手が歴代いて、D・ナルバンディアンやN・ダビデンコ(ロシア)、E・ガルビス(ラトビア)が気になります。あまり日本人の方々は知らないのに実力がある、もっと知ってもらいたいなという選手が気になります。

ダビデンコは先日引退してしまいましたが、2009年のロンドンで行われたツアー・ファイナルズで全豪を優勝したナダル、全仏とウィンブルドンで優勝したフェデラー、全米で優勝したJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)とその年のグランドスラム優勝者全員を下して優勝しました。この時は嬉しかったですね。

今はガルビスですね。父親は大富豪、母親は舞台女優、素質はあるのに練習に身が入らないという。一時期ランキングを落としたのですが今年の全仏オープンで復活したのは嬉しかったです。ガルビスは2010年のローマ準決勝でナダルとクレーで対戦して敗れたのですが、ウィナーを50度取りました。ナダルからウィナーをこれだけ取れるのはガルビスだけですね。2008年のバルセロナ2回戦でC・モヤ(スペイン)に勝ってプチブレイクしたのですがその後は低迷してましたがまた活躍するのを心待ちにしていました。

※インタビューは3回に分けて配信し、次回は12月29日に配信する。

《鍋島昭茂 独占インタビュー①》


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