男子テニスで世界ランク5位の
錦織圭(日本)がバークレイズATPワールドツアー・ファイナルズを終え17日に帰国し、18日に日本記者クラブで会見を行い、今年の振り返りや
M・チャン(アメリカ)コーチから影響を受けたことについて話した。
これまでスポーツ選手が日本記者クラブで会見を行うのは、プロ野球選手のイチローや野茂英雄、松井秀喜などが行ってきたがテニス選手が行うのは初めての事となる。
会見を行った錦織は「(世界ランク5位、全米オープン準優勝など)目標にはしてましたけど、想像まではしてませんでした。まずはトップ10に入ること、グランドスラムベスト8、ベスト4を大きく超えて達成できたのは嬉しいです。」
「自分でも驚いた部分はたくさんあります。バルセロナのクレーコートで優勝できて、マドリッドで初のマスターズで決勝に行けたり、USオープンで決勝に残れたのもびっくりですし、非常に嬉しかったです。特に後半はどんどん結果が出てきて、体もついてきてくれたので正直驚いている部分もあります。」と今年を振り返った。
どこが一番変わったかという質問には「一番はコーチが変わって、自分のテニスが明らかに変わりました。自分のテニスが良くなってトップに行けるようになりました。」と答えた。
チャンコーチから影響を受けたことについては「思った以上に攻めるボールが増えたこと、昔はそこまで攻撃力が無かったのですが、マイケルに変わってから前に出ることを意識するようになり、練習時間も増やし、しっかりやりました。厳しいので、その分自分が強くなったと思います。」
フルセットに強いメンタルについては「気持ちが強くなっているのは大きいと思います。昔から接戦を制すことはなんとなく得意でした。最後まで諦めないことと、集中力を切らせることなくプレーできているのが接戦でも勝てていることだと思います。」とコメントした。
今年のターニングポイントについてという質問には「一番は全豪の
R・ナダル(スペイン)とやった試合だと思います。3セットで負けはしましたが、今までにない充実感と、テニス自体も変わってきていると自分が感じた瞬間でした。ナダル相手に追い詰めたのは負けながらも自分に自信を持つことができるきっかけでした。」
「その他に思い出に残る試合は何個かありますが一番はUSオープン決勝や、日本で2度目の優勝ができたこと、ツアー・ファイナルなどあります。」
全米オープンの時に発言した「勝てない相手はいない」というコメントについて錦織は「(ツアー・ファイナルズ、
N・ジョコビッチ(セルビア)との準決勝で)一瞬、こんなに差があるんだと1セット目で感じましたが、その中でも1セット取れたので自分に言い聞かせる意味でも自分を強く持ったけど、自分を信じきれなかった部分もある。」
「もっと自分を信じて、みんなに勝てると思わないとこれからトップに行けないと思う。昔はいろんな選手を尊敬しすぎて、ジュニアを出たての時はトップの選手と対戦する時、対戦する前から負けていました。それはアジアの選手で足りていない部分だと思います。」と話した。
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