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女子テニスツアーのBNPパリバ・オープン女子(アメリカ/カリフォルニア州インディアンウェルズ、ハード)は14日、シングルス準々決勝残り2試合が行われる予定だったが、第1シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)と第7シードのS・ストザー(オーストラリア)が試合開始前に棄権を申し入れて、戦わずして大会を去る結果となった。
この日最初に行われる予定だったストザーの準々決勝は、第4シードのA・ケルバー(ドイツ)との試合だったが、ストザーは4回戦でのM・バーテル(ドイツ)戦で右ふくらはぎを痛め、回復を願ったものの試合を行うには十分ではないと判断して棄権を申し入れ、ケルバーが労せずベスト4入りとなった。
ストザーは「右のふくらはぎをバーテルとの試合の最後のゲームで痛めてしまった。あの時は、自分のサービング・フォー・ザ・マッチだった。あと4ポイント取れば勝ちと言う所だったから、それを最悪の状況と言うのか、その時点だったからラッキーだったと言うのか分からないわ。」と、最後の最後で怪我を負ってしまった事を明かした。
「ふくらはぎの奥の方に何かを感じたの。そしてかなりの痛みだった。昨日は練習もせずに休養を取ってただ治療だけ受けていたの。10回くらいはアイシングもしたと思う。今朝起きた時は、やってみようと思って、ウォーミングアップを始めたの。でも5分もしたら試合が出来る状態じゃないって悟ったわ。」と、棄権を決意する経緯を説明していた。
そして「本当に残念。シーズンの始めはあまり良いスタートが切れなかったけど、ここ数日は調子が上がって来ていたから。この大会が大好きだし、ここの観客の前でプレーするのも好き。だからコートにさえ立てずに棄権するのはとても辛い。テニス人生で棄権するのはこれで2度目。でも今日は、その決断以外何も出来なかったわ。」と、残念な気持ちをコメントしていた。
その後予定されていた試合でアザレンカは、第8シードのC・ウォズニアキ(デンマーク)と対戦する予定だったが、ここ数日痛みを感じていた右足首のMRI検査を受けた結果、炎症が確認され医師から試合を止められてしまった。
アザレンカは「出来る事全てをしたけど、ドクターやチームのメンバーから、試合をするのはとてもリスクが高いと止められてしまったの。すでに痛みはかなり強くなていたけど、試合をする事で更に悪化させてしまう可能性が高いと診断されてしまったわ。」と、怪我の状態を説明していた。
「本当に、本当にがっかりしている。だって今はとても良いテニスが出来ていたから。」とアザレンカは落胆の色が隠せなかった。「この大会に出場する事に興奮していたの。だってこの大会が大好きだから。それでも目先の試合だけじゃなくて、長い目で考えなければならなかった。絶対来年もここへ帰って来て楽しい時間を過ごしたいと思っている。」
今後については「ドクターにはすぐに治るかも知れないって言われたの。炎症さえ消えれば痛みもなくなるはずだって。でもそれがどれくらいかかるかは、はっきりとは分からないらしい。選手としてどれくらいかかるか分からないのは、ちょっとフラストレーションが溜まるわね。来週の大会も諦めてはいないし、回復してどこまで出来るか状況を見てみたいと思っている。」と、重傷ではない事を語り、次の大会へ前向きな見方をしていた。
ケルバーとウォズニアキは決勝進出を懸けて準決勝で対戦する。
その対戦についてウォズニアキは「彼女はとても良い選手だし、この大会が好きみたい。去年も彼女は良い結果を残しているしね。簡単な試合にはならないだろうけど、試合を楽しみにしているわ。良い試合になると思う。」と対戦を楽しみにしていた。
一方のケルバーはこれまでウォズニアキに対して3勝2敗とリードしている。「これまでの成績は関係ないわ。またゼロからのスタート。きっと厳しい試合になるでしょう。ただ自分自身に集中して、楽しんで自分のテニスをプレーするまで。」と、気持ちも新たにして対戦すると語っていた。
この日行われた試合結果は以下の通り。
【シングルス準々決勝】
●V・アザレンカ(1) vs. ○C・ウォズニアキ(8) (途中棄権)
○A・ケルバー(4) vs. S・ストザー(7) (途中棄権)
【ダブルス準決勝】
○E・マカロバ(ロシア)(4)/E・ヴェスニナ(ロシア)(4) vs. ●クルム伊達公子(日本)/C・デラクア(オーストラリア), 4-6, 7-6, 10-8
○N・ペトロワ(ロシア)(3)/K・シュレボトニック(スロベニア)(3) vs. ●シェ・シュウェイ(台湾)/S・ポン(中国), 6-2, 6-2
今大会の優勝賞金は、シングルス100万ドル、ダブルス24万5000ドル。
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(翻訳・記事/弓削忠則)
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