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男子テニスツアーで全豪オープンの前哨戦として知られるハイネケン・オープン(ニュージーランド/オークランド、賞金総額43万3400ドル、ハード)は、2013年大会に元世界ランク7位のG・モンフィス(フランス)がエントリーしたことを発表した。今季モンフィスは、かねてから痛めていた右膝の怪我のため、わずか10大会にしか出場できず、このオフシーズンには復帰を危ぶむ報道もされていた。
また、祖国フランスのル・キップ紙が伝えたところによると、モンフィスのエージェントは否定しているものの、来年最初のグランドスラムである全豪オープンにさえ出場するかが決まっていないと報道されていたため、将来を不安視する声があがっていた。
右膝の怪我のため、今季はわずか10大会にしか出場していなかったモンフィス。開幕戦のカタールはドーハ大会、全豪オープン直後のフランスはモンペリエ大会の2大会で準優勝を飾る好スタートを切ったものの、その後は膝の怪我からツアー離脱。全仏オープン、ウィンブルドン、ロンドンオリンピック、全米オープンなどメジャー大会を欠場し、9月に復帰。
復帰後はフランスはメッツ大会でベスト4、その後はタイのバンコク大会でベスト8入りしたものの、10月には昨年優勝したスウェーデンのストックホルム大会で初戦敗退後は治療に専念しており、今季を19勝10敗で終えていた。
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伝えられたところによると、モンフィスとはここ数日間連絡が取れずにいて、つい先頃、これまで指導を受けていたコーチのパトリック・シャマーニュ氏との契約を終わらせると同時にトレーナーとの関係も終わりにしていた。
元コーチのシャマーニュ氏は「彼(モンフィス)はパパラッチやゴシップにうんざりしていて、今現在はどこかに隠れているんだ。彼が地獄の日々へ戻ってしまったとしても驚きはしないよ。」と、語っていた。
しかし、モンフィスのエージェントであるニコラス・レンペリン氏はそれに反論している。「彼は単に、普通のオフシーズンを送っているだけ。彼とは1日に3、4回は話しをしているし、全豪オープンや前哨戦へ出場するための航空チケットだって購入済みだよ。」と、周囲の不安をかき消していた。
一方、フランスのかつてのエースで元世界ランク5位のH・ルコント(フランス)は今月初めに、モンフィスは自分自身を見失ってしなっているとテニス専門のメディアであるザ・テニス・スペースに語っていた。
「彼は今、全くもって自分自身を見失い、一体何をやっていいのかもわからなくなっている。もしかしたら、彼はテニスを辞めてしまうかもしれない。もちろんこれは誰にもわからないことだけどね。」
また「僕自身もそんなことにはなって欲しくはない。彼はちょっと変わっているんだ。トレーニングだってそうだし、テニスに対してとか人生や彼の環境など、全てのことに対する考え方も変わっている。全く悪夢さ。彼はどこへ行ったらいいのかもわかっていない。」
加えて「ある日彼はテニス選手になりたいと言い、翌日にはサッカー選手になりたいと言う。そうかと思うと、次の日にはバスケットボール選手になりたいと言う。彼は単に時間を無駄にしているだけ。ちゃんと頑張ればトップ10にはすぐに戻れるのに。彼はこの2年間、苦しんでいるんだ。あれほどの才能のある選手だけに、何とも残念な話さ。」
そして、ルコントは別のフランスのメディアにも「長い間、怪我に苦しめられていると簡単に落ち込んでしまうもの。でも、それは彼のターニング・ポイントになる。早く目を覚まして欲しい。」と、モンフィスの今の状態を語っていた。
エージェントの否定する声はあるものの、フランス・デビスカップ監督であるライオネル・ルー氏も、彼が持っているモンフィスの電話番号は現在通話不能の状態であるとコメントもしていた。
ハイネケン・オープンの大会主催者が発表したように、モンフィスが同大会へエントリーしたのなら、そのような報道が単なる憶測にすぎなかったということを知らしめるためには、元気な姿で活躍することが求められる。
(翻訳/弓削忠則)
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