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男子テニスツアーのAEGON選手権(イギリス/ロンドン、賞金総額62万5300ユーロ、芝)は17日、シングルス決勝が行われたが、D・ナルバンディアン(アルゼンチン)が第2セット途中で線審を負傷させたために失格となり、M・チリッチ(クロアチア)の優勝となった。
第10シードのナルバンディアンは第6シードのチリッチに対し7-6 (7-3), 3-4とリードしていたが、第2セット第7ゲームをブレークされた怒りから線審の椅子の周りにあった囲いを蹴り飛ばすと、破壊された板が線審の左すねを直撃、流血する事態となった。
その直後、主審と大会のスーパバイザーが線審の様子を確認し、ナルバンディアンにスポーツマンシップに反する行為があったことから失格を宣告、会場からはブーイングが起きたものの判定が覆ることはなく、意外な展開で大会の幕切れとなった。
「コート上でフラストレーションがたまると、それをコントロールするのが難しくなり、間違いを犯すことがあります。」とナルバンディアン。「しかし、僕らはATPから多くの大会に出場するようにプレッシャーを受けていますし、今日は間違いに対し代償を支払いました。」
「過ちを犯したことは認めますが、誰にでも間違いはあります。特に決勝は、このような形で終わるべきではなかった。」
ATPが定めるルールによると、いかなる暴力行為は自動的に失格になる。
ATPの最高責任者であるブラッド・ドレウェット氏は「巻き込まれた全ての人々、観客、トーナメント、スポンサー、選手、そしてラインズマンにとって残念なことです。ダビッドにそのつもりではなかったでしょうが、ルールではどんな選手でも誰かに怪我を負わせた場合は自動的に失格になると明記されています。」と、声明を発表している。
一方のチリッチは「このような形での勝利は、決して望んでいません。試合は動いていましたが、僕には結末を変えられません。このような形で終わらなければならないことを、観客の皆さんに謝りたい。」と、複雑な心境を吐露している。
「良いラリーもありましたし、こういった終わり方は辛いものです。」
トーナメント・ディレクターのクリス・カーモード氏は「チケットは売り切れて、スタンドは満員でした。試合も素晴らしいものだったので、この終わり方は残念でなりません。スポーツでこういったことが起きた場合、我々にできることは多くありません。我々はルールの下で大会を運営しています。素晴らしい観客に素晴らしい試合でした。ルールを曲げることもできると思われるでしょうが、それは難しいことなのです。」とコメントを発表している。
この試合は30歳のナルバンディアンにとって、10年前のウィンブルドン決勝でL・ヒューイット(オーストラリア)に敗れて以来となる芝の大会での決勝だった。
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