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全仏オープン4連覇中で、史上初の5連覇を狙っていた世界ランク1位のR・ナダル(スペイン)が敗退した直後から、男女選手間の話題が集中したものがあった。それはR・フェデラー(スイス)の全仏オープンでの念願の初優勝だった。
これまで3年連続で決勝戦へ進出しつつも、常にクレー王の異名を誇るナダルに阻止されて、4大大会で唯一手にしていないこのタイトルが、そのナダルの敗戦と共に現実味を帯びてきたことを選手達が語りあっている。
「彼(フェデラー)は昨日は本当に嬉しかったに違いないわ。もしかしたらそうじゃないかも知れない。それはナダルとまた決勝で対戦して、直接リベンジしたかったかも知れないから。フェデラーは素晴らしい選手だし、ここで良いプレーを見せてもらいたいわ。」と語るのはベスト8入りを決めた後の会見でのS・ウィリアムズ(アメリカ)。
第7シードのS・クズネツォワ(ロシア)も8強入りを決めたが、自分に先見の目がないと落胆していた。「あまり予想する才能はないみたい。以前、誰が勝つかって聞かれてジョコビッチって答えたけど、すでに負けちゃってる。ナダルを倒せるのは?って質問にもそれはないって。彼はマシーンのようだからって答えていたの。でも、フェデラーならきっとやってくれる。彼がここで優勝するのを見たいわ。」
地元フランスの期待の一人のJW・ツォンガ(フランス)を下して準々決勝進出を決めたJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)も「フェデラーやマレーなど、優秀な選手がたくさん残っている。クレーのスペシャリストのロブレドだっている。でも、大本命がコートを去ってしまったのは事実なんだ。」と、優勝の行方が面白くなったと感じている。
ただ、ナダルの敗戦には触れたくないと言う選手もいる。それは同胞で、プライベートでも親交の厚いT・ロブレド(スペイン)。「ラファ(ナダル)のことについて話をしたくないんだ。僕は自分の話がしたい。ベスト8入りも決めたし、ここへきて調子がいいから、次の試合への準備だってできているんだ。」と、ナダルの先輩としての気遣いも見せつつ、ビッグ・タイトルへ意欲を表していた。
ローランギャロスで負け無しだったナダルのまさかの敗戦で、男子の優勝の行方は渾沌としている中、生涯グランドスラムまで唯一獲得していない全仏のタイトルに、一番近づいたのがフェデラーだと選手達も感じているようだ。
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