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2007年のテニス界で、最も印象的だったのはセルビア勢の躍進だろう。セルビアはかつてM・セレス(アメリカ)を輩出したことでも知られるが、今年はJ・ヤンコビッチ(セルビア)、A・イバノビッチ(セルビア)、N・ジョコビッチ(セルビア)と男女トップ5に3人も送り込んで旋風を巻き起こした。
女子世界第3位のヤンコビッチ、同4位のイバノビッチ、男子世界3位のジョコビッチ。彼らは全員、今季初めてランキングトップ10入りし、3人合わせてツアー12勝を獲得。また、20歳のイバノビッチとジョコビッチは初の四大大会決勝に進出し、一躍トップ選手の仲間入りを果たした。
まず、ベオグラードにある大学の学生でもあるヤンコビッチは、昨年は怪我に悩まされたものの、今年は28大会に参戦して、 シングルス72勝25敗という女子ツアー最多の勝ち星を挙げて、年始の12位から3位に大躍進した。
ツアー優勝はチャールストン、ローマのティア1の2大会を含む4勝で、これはエナンの10勝に次ぐ2位。またグランドスラムでは、全仏オープンでベスト4、USオープンでベスト8入りを果たし、ウィンブルドンではJ・マレー(英国)と組んだミックスダブルスで優勝し、初の四大大会タイトルを獲得した。
次に、早くからその才能に注目が集まっていたイバノビッチは、今季は堅調な立ち上がりでシーズンを始め、東レ・パンパシフィック・オープンで今年最初のツアー決勝に進出。その後、 ベルリンのティア1大会を含むツアー3勝をあげた。
そして、好調で挑んだ全仏オープンでは、S・クズネツォワ(ロシア)、M・シャラポワ(ロシア)を下して、初のグランドスラム決勝に進出。ウィンブルドンとツアー・チャンピオンシップスでもベスト4に進み、年始の14位から年末ランキングでは4位に上昇した。
最後に、昨年最年少トップ100選手になっていたジョコビッチは、今年はマスターズ・シリーズ2勝を含むツアー5勝を獲得し、年始の16位から3位にジャンプアップした。またグランドスラム大会においてはUSオープンで準優勝に、全仏オープンとウィンブルドンではベスト4に勝ち上がって大舞台での活躍が印象に残った。
また、世界3位として、上の2人を脅かし始めており、モントリオールのマスターズ・シリーズでは、当時世界3位のロディック、同2位のナダル、同1位のフェデラーを順番に倒して優勝。今年フェデラーとナダルから勝利したのは、他にはナルバンディアンだけで、名実ともに3番手の位置を確かなものにした。
彼らはその実力だけでなく、オフコートでもその存在感を示し、人気を集めている。ヤンコビッチとイバノビッチは、セルビアのユニセフ大使に任命され、これから青少年の育成に関する活動を行っていく予定。また、ジョコビッチは得意のモノマネ(シャラポワ、ナダル、ロディックなど)が評判で、テレビの中継でもそれを披露していた。
最近ではアメリカやロシア、フランスやスペインが男女揃って活躍しているテニス大国だったが、ここにセルビアも加わって、来年もさらにエキサイティングな戦いが展開されることに期待したい。
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