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元世界1位のK・クレイステルスが引退を表明

(ベルギー、ブリュッセル)

元世界ランク1位で、2005年の全米オープン覇者のK・クレイステルス(ベルギー)が6日、突然の引退を発表した。

23歳のクレイステルスは現在世界ランク4位。この度、自身のウェブサイト(www.kimclijsters.be)上の日記で「燃え尽きました。最高のテニス人生でした。ラケットは壁に飾られるでしょう。」と述べた。

クレイステルスは先週、連覇がかかっていたワルシャワのJ&Sカップの2回戦で予選勝ち上がりのJ・バクレンコ(ウクライナ)にストレート負けを喫していた。そのときは、「クレーコートシーズンは始まったばかり。これから先どうするかは決めていないし、とりあえず婚約者と犬たちが待つ家に帰るわ。」とコメントしていた。今季はシドニーの大会で優勝、全豪でもM・ヒンギス(スイス)を下して準決勝まで進んだが、元々クレイステルスは今季が終了した時点での引退を以前から話しており、ここ数年手首の故障などに怪我に苦しんだことが影響及ぼしていることを明らかにしていた。
7月14日にはアメリカ人バスケット選手ブライアン・リンチ氏との結婚も控えており、クレイステルスは「毎朝ベッドから抜け出して1時間の筋肉ウォームアップ、そしてブライアンとの結婚に向けての準備には大変な時間がかかるの。それがテニスを続けるのが困難になった理由ね。」と語る。

クレイステルスの最終決断は、健康と幸福がお金よりも大事である、というものだった。10年以上のツアー生活で賞金1,500万ドルを稼いでいるクレイステルスは、「24歳を迎えずに引退するのは若すぎるかも知れないけど、最高の気分よ。もう何ヶ月か続けて、賞金のいい4大会(全仏・全英・全米・年末のマスターズ)に出場することはできたかもしれないけどね。もちろんお金は大事だけど、人生で最も大事なものではないわ。健康と私生活が最も大事ね。」と胸中を告白した。

クレイステルスは、キャリア通算で34個のシングルスタイトルを獲得、2年前には全米オープンで唯一のグランドスラムタイトルを手にしている。また四大大会準優勝は4度あり、2003年の全米オープン、全仏オープン2001年、2003年、全豪オープンでは2004年に決勝に進んでいる。また、世界ランキングで計3度、19週に渡って1位となった。2003年8月に初めて1位となり、最後は2006年3月の時点だった。

クレイステルスは「テニス人生で最高の思い出? 色々な大会での優勝、シングルスそしてダブルスでグランドスラムタイトルを獲得したこと、そしてシングルス・ダブルスの両方で世界1位になったことね。」と話す。「でも今は新しい生活を始める時だわ。結婚の時ね。子どもを持つ時かもね?後はリラックスして犬と遊びたいわ。家族と友人ともたくさん過ごしたいし。」

長年のライバルで、フェドカップ代表としてともに戦ったこともある同胞のJ・エナン(ベルギー)は「彼女がこれまで選手として、そして人間として達成してきたことに対して非常に尊敬の念を抱いています。」と語る。「私たちは一緒に育ってきたようなものです。またお互い常にいいライバルだったので、2人のテニスがこのレベルまで到達できたと思っています。」
また、エナンは「彼女とのすばらしい思い出はずっと取って置くつもりよ。ちょっと感傷的な気分だわ。小さい頃、私たちは多くの時間を一緒に過ごしてきたし、WTAツアーでは一緒に成長してきたしね。」とそっと打ち明けた。

(2007年5月7日10時31分)
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