男子テニスで世界ランク413位の坂本怜がヨネックス(YONEX)とラケット、シューズ等を含む総合契約を締結。9日には都内で「坂本 怜 選手 ヨネックス 総合契約発表会」が行われた。登壇した坂本は自身の伸びしろやメンタル面の変化など、1年で感じたことを語った。
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18歳の坂本は今季、1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)ジュニアのシングルスで優勝。9月には全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)ジュニアのダブルスも制した。
その後今年9月にプロに転向した坂本は、先月から今月にかけて行われた四日市チャレンジャー(日本/四日市、ハード、ATPチャレンジャー)で、日本人選手としては錦織に次ぐ史上2番目の若さでATPチャレンジャー大会の優勝者となり今季を終えた。
その坂本は、前日の8日、エキシビションマッチ「ドリームテニスARIAKE」にダニエル太郎や錦織圭、車いすテニスの小田凱人、国枝慎吾らとともに参戦。シーズン終了後も忙しないオフシーズンを過ごすプロ1年目となった。
坂本はプロ転向後1大会目となる木下グループ ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2024(日本/東京、ハード、ATP500)でシングルス予選ワイルドカード(主催者推薦)を受けて出場したが、そこから勝ち星に恵まれず11月の日本チャレンジャー4週連続開催へ。そこで好転しチャレンジャー大会初制覇という形でシーズンを終えた。
ジャパン・オープンから四日市チャレンジャーまでの約2ヵ月間に関して坂本は「まずプロ1戦目でジャパンオープンの予選に出させてもらったんですけど、そこから4大会くらい続けて負けるというのを経験しました。自分的にはオーストラリアから調子が100パーセントではない感じで、勝ちきれないことが続いていました。そのなかで協会の方にもサポートしてもらいながら、日本のチャレンジャーシリーズ4週間出させてもらいました。テニスも成長できたし、練習でやったことを試合で100出す、ということを意識して出来ていたので、それが四日市での結果に繋がったのかなと思います」と振り返った。
また、周りの環境やこの1年での成長について「何するにしても周りの人に恵まれていて、サポートして頂いている方や環境を整えてくれる方もいらっしゃったりして、1つ欠けたら自分は無いなと思うのが多すぎるので、そういう意味で『持っているな』と思います。1日1日成長できるわけではないですが、1週間戦い抜いたあととかに『今週は先週より頑張れたな』とか数ヵ月前の試合を見返しても『今の方がちょっと足動いてるな』と感じたり。長期的に見たときに成長できた1年だったかなと思います」と語った。
自身の課題・伸びしろも見つかったと明かし、プロ2年目に向け改善点を述べた。
「195㎝はあるのですが、ひょろがりなのでもう少しマッチョになって、パワーももちろんそうなんですけど、5セットを2週間戦い抜ける体力がついたときにグランドスラムを勝っていける体力になると思うので、そこは伸びしろしかないなと思います」
最後に坂本はメンタル面についてコメント。1月の全豪オープンジュニア優勝からプロ転向、チャレンジャー初制覇と盛りだくさんの1年での変化を語った。
「メンタル面で苦しんでいた自覚がこの1年ありました。スタート(全豪オープンジュニア優勝)が良かったので、そこで150パーセントくらいの力を出せてしまっていました。その後に、そのレベルを求めて理想が高くなってしまって、自分に過度なプレッシャーをかけてしまっていました。それで、思い通りにいかないと思い込んでしまって、相手との勝負ではなくて、自分のショットがうまくいくかに集中してしまう状態が続いていました。それは少しずつ改善されていて、自分にプレッシャーをかけ過ぎず、とにかく練習でやったことを試合で出せるようにと。テニスを習い始めたときに最初に習うようなことなんですけど、そういうところに戻ってきました」
「きっかけとしては、自分はビッグマウスで、半年くらい前から『俺はチャレンジャーで優勝できる実力はある』とずっと言っていて、メンタルが追いついたら一瞬で勝てると言ってはいたんですけど、そんなことは腹の底から思っていたわけではなく、フューチャーズとかで苦戦している自分を騙してなんとか保っていた部分はありました。慶應チャレンジャーで1試合目勝って、もう1試合勝ったときに『あれ、いけるんじゃないか?』ってなってそこで自信がついてきたかなと思います。このレベルでも、自分の力が100出せれば勝てる状況になる、と。今度は腹の底から思えるようになったので、そこがきっかけかなと思います」
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