錦織圭(日本)の活躍を初期から追い続け、1973年から国内外のテニスの報道に携わるジャーナリスト・塚越亘氏によるクーヨン・クラシックの現地レポート。
男子テニスのエキシビション大会であるクーヨン・クラシック(オーストラリア/クーヨン、ハード)は16日、シングルス3位決定戦が行われ、錦織圭はR・ガスケ(フランス)に6-7 (4-7), 6-7 (6-8)のストレートで敗れ、ガスケと6度目の対戦となるも初勝利をあげることができなかった。
ガスケに敗れた錦織
ガスケに敗れた錦織
第1セットは、錦織はガスケにチャンスを与える場面もあったが、それをしのぎ両者サービスキープでタイブレークに入る。しかし、タイブレークでは錦織のバックハンドがジャストアウトとなり第1セットをタイブレークの4-7で落とした。
第2セットでも序盤は両者サービスキープとなるが、第10ゲームでは錦織にセットポイントが訪れる。しかし、このチャンスをものに出来ず、この試合2度目のタイブレークへと突入する。
第2セットのタイブレークでは、ガスケに先にミニブレークを許すも錦織がウィナーを決めて追いつく。しかし、錦織が再びミニブレークを許し、最後はガスケのファーストサービスを返すことができず、1時間44分で敗れた。
試合後に握手を交わす(左から)ガスケと錦織
試合後に錦織は「良いテニスができ、良くなってきている。体調と気持ちの面がしっかり整えば、どの選手にも勝てるチャンスはある。1回戦までにしっかり調整したい」とコメントし、19日から行われる全豪オープンへ意気込みを語った。
全豪オープンに第5シードとして出場する錦織は、1回戦で元世界ランク9位のN・アルマグロ(スペイン)と対戦する。
両者は過去に2度対戦しており、対戦成績は1勝1敗。直近の対戦では錦織が敗れている。
錦織と対戦するアルマグロは、現在世界ランク67位だが、2011年5月に自己最高位となる9位を記録している。昨シーズンは4月から悩まされていた左足の怪我のため、全仏オープンでは1回戦で途中棄権。全仏オープン以降試合出場はしておらず、2014シーズンを終えていた。
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また、シード勢が順当に勝ち上がった場合、錦織は3回戦で第30シードのS・ヒラルド(コロンビア)、4回戦で第9シードのD・フェレール(スペイン)、準々決勝でS・ワウリンカ(スイス)、準決勝では第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する可能性があり、昨年の全米オープンでも錦織は準々決勝でワウリンカ、準決勝でジョコビッチと対戦している。
昨シーズンはグランドスラム初の決勝進出を果たした錦織は、全豪オープンでの最高成績は2013年のベスト8となっており、相性の良い全豪オープンで自身初グランドスラムのタイトル獲得に期待がかかる。
塚越亘…ジャーナリスト。1973年から雑誌などに寄稿。90年代には「TENNISJapan」というFAX新聞を発行し、試合結果速報や松岡修造(日本)、クルム伊達公子(日本)らの直筆コメントなどを掲載した新聞を発行。テニスの報道における草分け的存在。
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